編集部コラム/トロイのアレですよ!智謀のオデュッセウス!!
書き手:垂直落下式しゃれこうべライターM(Twitter)
白~い白いィ~!
白いベルトの、V3ァー!!!
ってぇことでぇ!!
7月16日のスターダム後楽園ホール大会にて!
白いベルトの王者・渡辺桃が見事3度目の防衛に成k【編集サンライズ】
編集U「今週も本編が長いんじゃないかァー!!?」
ご、ご名答……!
んでは!
冷房は24時間フル稼働! 週刊しゃれこうべ!!
夏の付くレスラーならサマー・レイもいいけどやっぱり夏すみれ推し、SRSライターMです!!
さて今週のエピソードトークでございますが!
またまたギリシア神話に戻りましてね!
アリアドナ回でリクエストのあった、オデュッセウスのお話ですよ!!
またまた覚えてる人がいなさそうですね!
【目次】
オデュッセウスでうす †
今回の主役はオデュッセウス!
アキレウスと同じく、ギリシア神話に登場する英雄でございますね!
ただし、アキレウスとは違って武力よりも智謀に長けたタイプだったとか!
オデュッセウスもアキレウスと同様、
10年に渡るギリシアとトロイアの戦いで活躍した英雄であります!
アキレウス回では出番全カットでしたけどね!!
さて、今回お話しするのはそのギリシアとトロイアの戦い、
俗にいうトロイア戦争の後半戦!
まずはトロイア戦争の流れを軽くおさらいですよ!
トロイア戦争 †
トロイア戦争の始まりは10年前!
トロイアの王子・パリスがギリシアのスパルタ王から妻と財宝を奪ったことに端を発します!
おまけにパリスは神々の美人コンテストに巻き込まれていたこともあり、
彼がもっとも美しいと選んだ女神・アフロディテはトロイアに味方し、
選ばれなかったヘラとアテナの女神たちはギリシアに味方!
人々の戦いとともに神々の対立もヒートアップでございます!
神々がゴリゴリに介入したおかげで、
トロイアが優勢になったりギリシアが巻き返したりと、戦況は激しく変化!
そんな、いつ終わるとも分からない戦いのなか、
ギリシアの英雄・アキレウスは親友のパトロクロスを戦いで失い、
親友の命を奪ったトロイアの英雄・ヘクトルを激しい怒りと憎悪のもとに討ち取ったのでした!
……というのが、アキレウス回で紹介した内容のざっっっくりとした概略でござい!
詳しくは読み返して確認しておくんなまし!
で、仇を討ちとってパトロクロスを埋葬したアキレウスですが、
ヘクトルへの憎悪は消えることがなく、その後も死体を馬で引きまわしていたとか!
編集U「や、やりすぎじゃあ……?」
死者に鞭打つどころの騒ぎじゃありませんからね!
最高神・ゼウスやトロイア側に味方していたアポロンなどは、
アキレウスの暴行に顔をしかめ、最終的に死をもってその罪を償わせることにしました!
編集U「他作品ネタ入れなくていいんだよ!!」
アポロン、あるいはその力を与えられたパリスの放った弓により、
アキレウスは唯一不死の力が及んでいなかったかかとを射られ、
その傷がもとで命を落としてしまったのです!
編集U「あれ、足首じゃなくてかかとなの?」
今回参考にした本だとかかとになっていましたね!
母・テティスが冥府の川・アケロンにアキレウスを浸して不死パワーを与えたものの、
手で握っていた部分には不死が付与されなかった、という話的には足首のほうが自然な気もしますが!
さておき!
これにより、再びギリシア軍には暗雲が立ち込めることに!
この状況をどうするんですか、オデュッセウスさんよォォ~!!
滅亡の条件 †
アキレウス亡き後、長すぎる戦いの疲労もあって、
誰も口にはしないものの、ギリシア軍にはうっすらと絶望感が漂っていました。
しかしあるとき、ギリシア軍に付いている予言者・カルカスが口を開きます。
「トロイアのヘレノス、この男がギリシアに栄光をもたらす鍵である」
この話を聞いたオデュッセウスは、さっそくヘレノスがこもっている山へ赴き、
待ち伏せをかけてヘレノスをギリシアへと連れ去りました。
そして、敵地へ連行されたカルカスはやがて、
トロイアを滅亡させる条件を予言するのでした。
ひとつ、ペロプスという王の骨を埋葬地から回収すること。
ひとつ、アキレウスの息子・ネオプトレモスを味方に付けること。
ひとつ、英雄・ピロクテテスと彼の持つヘラクレスの弓を手に入れること。
ひとつ、トロイアにある女神・アテナの古像・パラディオンを持ち出すこと。
この4つの条件を揃えれば、トロイアは滅亡し、ギリシアに勝利が訪れるというのです。
ペロプス王の遺骨はすぐに回収できたため、
オデュッセウスたちは残りの条件を満たすべく奔走するのでした。
アキレウスの遺児 †
まず彼らが向かったのは、アキレウスの息子・ネオプトレモスがいるスキュロス島です。
ここはかつて、アキレウスが出征するのを逃れるために女装して暮らしていた地で、
そのときアキレウスと島の王女とのあいだに生まれたのが、ネオプトレモスなのです。
編集U「いろいろツッコミどころのある行動だな、アキレウス……!」
オデュッセウスたちが島でネオプトレモスに会うと、
成長したその姿は若きアキレウスの再来とも言えるほどのたくましさでした。
彼の母、スキュロス島の王女は息子が戦いに出ることを嫌がりましたが、
オデュッセウスが言葉巧みに彼女を説得し、ネオプトレモスの了承をも得ます。
そして、オデュッセウスはネオプトレモスに、
亡き父・アキレウスが身に着けていた武具を授け、軍に迎えたのでした。
ここで余談ですが、このアキレウスの武具、
アキレウス本人が死んだ際、誰がこの武具を手にするかをめぐってちょっとした事件が起きています!
戦場で倒れたアキレウスの遺体をギリシア陣営に運んだのは、アイアスという男!
彼はその功績に対する報酬としてアキレウスの武具を望みましたが、
何かしらのジャッジが行われた結果、武具はオデュッセウスのものとなります!
これに怒ったアイアスはオデュッセウスや彼に味方した者を襲おうとしましたが、
ギリシア陣営推しの女神・アテナがこれを発見し、彼を発狂させてしまいました!
編集U「!?」
そしてアイアスは牛たちを憎い相手だと思いこみ、残虐なやりかたで殺したのですが、
正気に戻った彼はみずからの行為に愕然とし、結局その後自殺してしまったのです……!
編集U「推しの軍を勝たせるためとはいえ、発狂させるって……!」
さておき、4つの条件のうちふたつをクリアーしたオデュッセウス!
残る条件にもいざいざ、ですよ!
英雄・ピロクテテス †
さて、続いては英雄・ピロクテテスですが、これは簡単にはいきません。
何しろ、彼は10年前のトロイア戦争勃発時、最初のトロイア出征に加わっていたのですが、
トロイアに到着する前に立ち寄った島で、毒蛇に咬まれて重傷を負ってしまったのです。
編集U「もしや毒で死んだ……?」
いや~、そうではないのです、が……!
当時、ギリシア軍は戦線に加わることのできなくなったピロクテテスを島に放置し、
以来彼は10年経ったいまでも弱った状態でその島に置き去られたままだったのです。
編集U「えぇ……」
いまさら助けを求めたところで応じてくれるのか、
ギリシア陣営の人間はさすがの気まずさに頭を抱えましたが、
ここでオデュッセウスが策を練ります。
そして、オデュッセウスの命を受けたネオプトレモスは、
ピロクテテスのいる島へと出向き、彼に接触すると、こう言いました。
「私はトロイア側に付いていたのだが、
聞けば父・アキレウスの武具がオデュッセウスに奪われたという。
それで、私は彼に抗議するためにギリシアへ向かうのです」
編集U「……ん? さっきアキレウスの武具はネオプトレモスがもらったよな?」
えぇ、何しろこれはオデュッセウスの考えた真っ赤な嘘ですからね!
編集U「嘘ついちゃうか~……」
オデュッセウスの策は功を奏し、ピロクテテスはネオプトレモスに同情します。
「私もかつてギリシアに捨てられた男、彼らに言いたいことはある。
どうだろう、ここは不遇の身同士のよしみで、私もギリシアに連れていってはくれまいか」
ピロクテテスがネオプトレモスの船に乗ると、
船長が「まずい、追っ手がきました!」とこれまた嘘をつき、
いまだ蛇の毒で弱っているピロクテテスに構わず、全力で船を進めます。
船に大きく揺られて弱ったピロクテテスは、
彼の持っていたヘラクレスの弓をネオプトレモスに託すと、
そのまま意識を失ってしまいます。
編集U「オデュッセウス悪役じゃね?」
た、大衆を救うためのやむなき犠牲ですよ!
しかし、ネオプトレモスはピロクテテスの境遇を憐れみ、
しばらくして意識を取り戻した彼に本当のことを教えてしまいます。
船に同乗していたオデュッセウスは、
ことの真相を知ったピロクテテスと非常に気まずい再会を果たしますが、
ピロクテテスが怒りで弓を引く前に、どこからか声が届きました。
「ピロクテテスよ、私はヘラクレス。
かつてそなたの父により命を救われ、その弓を授けた者。
いまはギリシアへの恨みを捨て、トロイアへ出征せよ」
このお告げにより、ピロクテテスもギリシア軍に加わることになります。
ギリシアに戻ったピロクテテスは名医による治療を受け、
その後はヘラクレスの弓でトロイアの兵をつぎつぎに打ち倒すほどに回復したのでした。
そして、第4の条件である古像・パラディオンですが、
こちらも乞食に扮したオデュッセウスがトロイアに忍び込み、
サクッと盗み出すことに成功します。
ついに揃ったトロイア滅亡の4条件!
そして決定打となる作戦が、世にも有名なアレですよ!
終幕のトロイア †
予言された条件をすべて揃えたのち、オデュッセウスは知恵をしぼり、
兵士が50人も入れるような巨大な木馬を建造することを思いつきます。
いろいろと規格外な大きさの木馬が完成し、オデュッセウスたちが中に入ると、
残りのギリシア軍は陣営を焼き払い、近くにあるテネドス島へと身を潜めました。
そして、陣営のあった地には、“故国帰還の感謝の捧げものとして、アテナに捧ぐ”
と彫った木馬と、シノンという男をひとりだけ残しておきました。
巨大な影をいぶかしんで偵察に来たトロイア軍は、
ギリシア軍の陣営が壊滅していることを喜びますが、
同時に木馬の存在を怪しみ、木馬のそばにいたシノンを問い詰めます。
「ギリシアの者たちは、長すぎる戦いに嫌気が差して帰ってしまいました。
ただ、彼らは女神・アテナのパラディオンを盗んだことへの罰を恐れ、
この木馬と私とを、アテナへの捧げものとして置いていったのです」
異様なまでに大きい木馬をそれでも不安げに眺めるトロイア兵たち、
シノンはさらに続けて言いました。
「木馬を市内に引き入れれば、トロイアの不敗が約束される。
そのようなお告げがあったので、彼らは門を通れないほどに大きな木馬を作ったのです」
この木馬さえ手に入れればこの戦いが終わる。
そう喜んだトロイア兵たちは、町の門を壊すという無茶をしながら、
巨大な木馬をせっせと市内へと運びました。
ちなみにこのとき、トロイアの予言者・カサンドラは木馬が不吉であると告げていますが、
誰も彼女の話を信じてはくれませんでした!
彼女、アポロンから予言の術を教わったため予言の精度は非常に高いのですが、
「予言のしかたを教えてくれたら愛してあげる☆」
と言ったわりに予言をマスターした後はとんずらしており、
それを恨んだアポロンが“誰も彼女の予言を信じない”という呪いをかけていたのですね!
編集U「そりゃまあ怒るわな……!」
さておき!
勝利を約束する木馬を手に入れ、祝勝ムードのトロイア兵、そして市民たち。
彼らが酒をあおるように飲み、寝静まったころ、
オデュッセウスをはじめ、木馬に隠れていたギリシア兵たちが外に出てきます。
彼らは松明でテネドス島のギリシア軍に合図を送り、彼らを市内に引き入れると、
夜のトロイアにて、略奪虐殺なんでもありの大侵略を行ったのでした。
編集U「これがいわゆるトロイ(ア)の木馬ってやつだな」
これをもじったコンピューターウィルスもいっとき流行りましたが、
最近だとどうなんでしょうね!
いや流行んなくていいですけど!
編集U「どうでもいいけどウィルスの木馬は特定のウィルスじゃなくて、あくまでウィルスの種類な」
へぇ~!!!
かくして、トロイアを蹂躙し尽くしたギリシア軍は勝利を収め、
彼らが放った火はトロイアを9日9夜を焼いたと言います。
ここに、10年続いたトロイア戦争の幕が下りたのでした。
~ トロイア戦争、終結 ~
ちなみに、ギリシア軍の英雄たちはそれぞれ故郷へと帰ったのですが、
オデュッセウスは帰路でも大冒険をくり広げ、結局帰るのにもう10年かかったそうな!
編集U「な、長旅すぎる……!」
あとがき †
ってことで、今回はオデュッセウス回でしたよ!
アキレウスパイセンも出ないかと思っていたころに新カードが出ましたし、
新型オデュッセウスもワンチャン……!?
編集U「さすがにない」
デスヨネー。
それよりワイハンを!
ところでトロイア戦争後のオデュッセウスですけどもね!
続けて紹介するのもアリかなとは思うのですが、
いかんせん登場人物が、ね!
おもにイラスト的な意味で……!!
今回みたいな代役祭りでもよければ、オデュッセウス続投ですかね~!
そして続投と言えばね!
すなわち続くこと、つまり王座防衛!!
自然な流れで、スターダムトークの始まりですよォォー!!
16日の後楽園ホール大会では、なんと防衛戦が3つも!
いずれも王者が防衛に成功した訳ですが、個人的に一番ホッとしたのはアーティスト王座戦ですね!
中央に立つ
防衛を重ねるなかで刀羅にもガンガン成長してほしいですね~!!
そして、大会後半で超サプライズ!
女子プロ界のレジェンド・
そして8月8日、長与が運営している団体・マーベラスにとっての初の後楽園ホール大会で!
マーベラスのエースにして元スターダムの
もうその日のうちにチケット買っt【編集ドラゴン
編集U「せめてスターダムの話題に絞れよ!!!」
す、スターダムの興行で、起きたできごと、です、から……、セー、フ……!ペーネロペーッ
【おつぎはどうする!】 †
コラムで取り上げてほしいキャラ、行ってほしい特集はいつでも募集中! 「この騎士ってどんな活躍したんだろう?」 「この妖精って元ネタあるのかな?」 「SRSと編集Uの考える○○ベスト5ってどんな感じ?」 などなど、『乖離性』で攻略に関係ない疑問があれば当コラムのコメント欄へ書き込んでください! SRSが可能な範囲で調べて取り上げます! 皆さまのコメント、お待ちしています! |
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参考文献 †
楠見千鶴子(2001)『ビジュアル版 ギリシア神話』 講談社.
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