編集部コラム/ギリシア神話っぽいけれど?疑惑のアリアドナ!!
書き手:垂直落下式しゃれこうべライターM(Twitter)
Stand Up 2 The Victory!!!
渡辺桃、強豪相手にV2達成!!
この試合は観たかったァァー!!
だって個人的に注目しているディオナ・プラゾとのシングルs【編集アームバー】
編集U「さ、下半期1回目は何の話かな!!!」
も、もう下半期でしたか……!
さておき!
上半期の観戦回数は延べ54回! 週刊しゃれこうべ!!
アームバーならフジワラアームバー推し、SRSライターMです!!
今回のエピソードトークはひっさしぶりの、覚えられているか怪しいシリーズ!
ずばり、アリアドナの元ネタに迫りまするよ!!
【目次】
名前的にはアレですよね! †
さーて、みなさん覚えておいででしょうか、アリアドナ!
名前的にはやはり、ギリシア神話のアリアドネが元ネタ有力候補でしょう!
すでにツッコミを入れたい方がいるかもですが、
とりあえずはお話を見てみるとしましょうや!
名前についてはアリアドネが一般的ですが、
一応『乖離性』のアリアドナに準拠していきますよい!
じつはこのアリアドナ、かの有名なミノタウロスと異父姉の関係にあるんですね!
ってことで!
むか~しむかしのギリシアで †
むか~しむかし、ギリシア南方に位置するクレタ島のお話。
その島を統治する王族のなかに、ミノスという男がおりました。
彼の義父である王には実子がおらず、王が死亡した際、ミノスはみずから王位に名乗り出ました。
しかし、周りの人間は彼が王位に着くことに対し、反対の声を上げます。
すると、ミノスは言いました。
「神々が私に王となるようにおっしゃったのだ。
いまに、海神・ポセイドンから私の王位を証明する贈り物があろう」
その後、ミノスはポセイドンに祈りを捧げます。
「神よ、どうか私めに立派な牡牛をお贈りください。
願いを叶えていただけたのなら、その牡牛をあなた様に捧げましょう」
編集U「後からお願いすんのかよ!!
ってか、ポセイドン的にはうま味ゼロじゃないかこれ……?」
ま、まあ人が捧げることによって何かしらの良さが生まれる、とか……?
さて、ポセイドンは快く願いを叶え、ミノスは無事に王となります。
しかし、ポセイドンに捧げるはずの牡牛を見て、ミノス王は思いました。
編集U「いやいやいや……!」
ポセイドンからもらった牛を捧げるのが惜しくなったミノス王は、
ちゃっかり捧げる牛を差し替えてしまったのです。
が、このことはポセイドンにあっさりとバレてしまいます。
罰として、ミノス王に与えられた牡牛は凶暴化させられてしまいました。
さらに、ミノス王の妻、そしてアリアドナの母であるパシパエにも罰の矛先が向きます。
なんとパシパエは突如、その凶暴化した牡牛に恋をしてしまったのです。
編集U「牛に!?」
人と牛との道ならぬ恋に悩んだパシパエは、
ミノス王に仕える名工・ダイダロスに相談します。
するとダイダロスは解決策として、牡牛の力に耐えうる木造の牛を作りました。
そしてパシパエはその木造牛に入り、牡牛とチョメチョメしたのです。
編集U「牛と!?」
パシパエと牡牛がコンバインした結果生まれたのが、
人の身体に牛の頭、曲がった角と不気味な赤い眼を持ち、
裂けた口から恐ろしい声が漏れ出る牛頭人身の怪物・ミノタウロスです。
編集U「うわぁ……」
このことを聞いたミノス王は、当然正気ではいられません。
その後、ミノス王はダイダロスに命じて迷宮を作らせ、ミノタウロスをその中に閉じ込めました。
この秘密を守るために、ダイダロスと彼の息子・イカロスも、
ついでにこの迷宮に閉じ込められてしまったのです。
編集U「あ、イカロス出てくるのか」
そう、このイカロスはみなさんご存知、あのイカロスでございますよ!
そして、迷宮ができあがった後、ミノス王はアテナイ(現在のアテネ)の地で死んだ息子の復讐と称して、
アテナイの民から若く美しい男女7名、14人の命を迷宮に捧げさせるようになったのです。
イカロスくん、大空に舞う †
ミノス王によって迷宮にブチ込まれてしまったダイダロスですが、
そこは自分で作った迷宮、脱出の方法は考えてありました。
彼は息子のイカロスとともに、とある部屋の天井を開き、
迷宮の上に出るという斬新な方法で危機を切り抜けたのです。
編集U「迷宮的にはずるい気もするが、うまいやりかただな」
そして、島に落ちている鳥の羽根をかき集めると、
その羽根を蝋で固めて、巨大な翼を作り出したのです。
何度かの飛行訓練を積んだのち、ダイダロスとイカロスは空へと飛び立ち、
クレタ島を離れ、新天地を目指したのでした。
しかし、ここでイカロスは有名な過ちを犯してしまいます。
高く飛びすぎると太陽の熱で蝋が溶けてしまう、という父の忠告を無視し、
気分が高揚しすぎたイカロスは天へと昇り、その羽根を溶かされて海に落ちてしまったのです。
ダイダロスは近くの島に降り立つと、流れ着いた息子の遺体を埋葬しました。
その島は、イカロスの名を取り、いまでもイカリア島と呼ばれています。
ちなみに、クレタ島とイカリア島の位置関係はこんな感じですよ!
ちょっと気になってグーグ〇マップで雑に測ったところ、
なんとこの距離およそ265キロ!
編集U「めっちゃ飛んだなオイ!!!」
ダイダロスたちのスタミナが底知れませんね!
途中で落ちて超長距離を流された可能性もあるっちゃありますが!
さておき!
その後、ダイダロスはシチリア島へ逃れました。
そこでも名工としての腕を発揮して重宝されますが、
ある日、ミノス王が直々にダイダロスを追ってやってきます。
シチリアを治めていたコカロス王は、ミノス王を歓迎すると見せかけ、
ミノス王が風呂に入るや否や、風呂が灼熱地獄になるまで熱し、
ミノス王を殺害してしまったのでした。
編集U「すげぇ殺しかただなこれは……。
ところで、今週は誰の話なんだったっけ?」
あー、そうそう!
アリアドナね!
いや、そう、これから出てきますよ!!
アリアドナの糸 †
さて、ミノタウロスが迷宮に封じ込められたころ、
ミノス王から男女14人を捧げるように要求されているアテナイにて、
新たに王族として迎えられた英雄がいました。
その英雄・テセウスは人々を困られていた猛牛を討伐するなどして、
人民からの敬意を集めていました。
やがて、ミノタウロスの迷宮に生贄を捧げる時期になると、
テセウスはミノタウロスを倒すため、みずから生贄に志願します。
このとき、生贄を載せた船は喪を表する黒い帆を張ってアテナイを出ました。
テセウスの父であるアイゲウス王は、テセウスに言います。
「お前が生きて帰って来れたときには、帰りの船には白い帆を、
そうでなければ黒い帆を張らせるのだ」
編集U「ん? なんか似たような話を聞いたような」
トリストラムのエピソードでほぼ同じ話がありましたね!
さておき!
クレタ島に着いたテセウスは、ほかの生贄となる人々を連れ、
ミノス王のもとへ謁見に向かいました。
ミノス王はテセウスの美貌に驚きましたが、
彼の娘・アリアドナもテセウスに見とれていました。
編集U「やっと出番が……!!」
これほどに美しい若者が、異父弟とは言え怪物の犠牲になるのは忍びない。
そう考えたアリアドナは、テセウスたちが迷宮に入る前に、密かにテセウスのもとを訪れます。
「あなたが私を妻とし、アテナイへ連れていってくれるのなら、
この迷宮から生きて帰る方法を教えてあげましょう」
テセウスがアリアドナを妻とすることを誓うと、
アリアドナは長くつむがれた糸を丸めた糸玉をテセウスに手渡します。
「この糸の一端を迷宮の入り口にくくり付けておきましょう。
そうすれば、その糸玉を手から離さなければ、あなたが迷うことはありません」
こうしてテセウスは糸玉を片手に迷宮へと入り込み、
その中で見事にミノタウロスを討伐すると、糸を手繰って無事に迷宮の外へ出たのでした。
編集U「ミノタウロス戦はカットか」
そこに割く尺はないッ!!
剣が効かないから殴り殺したそうですけどね!
ともあれ、アリアドナのおかげで脱出不可能と言われた迷宮から脱出!
この話を受け、難問や困難を切り抜ける鍵のことを“アリアドネ(ナ)の糸”と呼ぶようになった、と!
で、お話はここで終わり、ではなく!
その後があるのでございますよ!
まさかのエピローグ †
さて、ミノタウロスを倒して迷宮を脱したテセウスと生贄になりかけた若者たち。
彼らはアリアドナと合流すると、追っ手が来ないようにほかの船を沈め、
一目散にクレタ島を脱走したのでした。
クレタ島から離れてしばらくして、彼らはナクソスという島で一度休憩を取ります。
急いで逃げた肉体的疲労、そして怪物とはいえ異父弟殺しに手を貸した精神的疲労で、
アリアドナは深い眠りに落ちていきました。
ちなみに、彼らが目指すアテナイとナクソス島はそれぞれこのあたりですよ!
アリアドナが目を覚ますと、テセウスたちの姿がありません。
慌ててあたりを見回すと、テセウスたちを載せた船はすでに沖の遠くにありました。
そう、テセウスたちはアリアドナを置きざりにしてしまったのです。
編集U「テセウスェ……」
一応、テセウスは神のお告げに従ってアリアドナを置き去った、という説もありますね!
その後、アリアドナは酒と狂気の神・デュオニソスに見初められ、
ブドウやワインの名を冠した子供を多く生んだ、という話もあるそうな!
おかげでナクソス島はブドウの名産地になったとかなんとか!
編集U「ほー。じゃあ、まあ、いいか」
ちなみに別の説だと、置き去られたことに絶望したアリアドナは、
崖から海に身投げしてしまったそうですけどね!
編集U「ダメじゃねぇか!!!」
初代プ〇キュ〇登場はアツい!
そして一方、アテナイの国に帰ったテセウスですが、
なんと父・アイゲウスとの約束を忘れて、うっかり黒い帆を張ったまま帰ってしまいました。
編集U「て、テセウスェ……」
海上に浮かぶ黒い帆を見て絶望したアイゲウスは、
そのまま海へと身を投げ、その命を落としたのです。
しかし、ミノタウロスを討伐したこともあり、
テセウスはそのことを責められはしませんでした。
そして、アイゲウスが身を投げた海は彼の名からエーゲ海と名付けられ、
テセウスはその後、アテナイの王として暮らしたのでした。
~ めでたしめでたし ~
編集U「アリアドナ死亡ルートだとまったくめでたくないけどな」
ま、まぁ生存ルートだったってことでね!!
あとがき †
ってことで、アリアドナのお話でしたよ!
なんです、が!
ちょっと最後に『乖離性』のアリアドナ、そのキャラ詳細を見てみましょうか!
背にガラスの翼を有し、煌びやかな宝石や金銀財宝に目が無く、
私のものは私のもの、貴方のものも私のものをモットーにオルゴール型の宝箱に収集している。
争うことが嫌いで、戦場でもただひたすら自らの宝を守っているだけだという。
(【騎士】第二型アリアドナ、キャラ詳細より)
編集U「これは……、何と言うか……」
いまお話したエピソードがかすりもしていないッ!!
作りものの翼、という意味でむしろイカロスに近い気はしますけどね!
宝箱も、ミノタウロスの迷宮を無理やり拡大解釈すればワンチャン……?
しかしギリシア神話以外、アリアドナに関係する神話やら伝説やらがね!
目ぼしいものが見当たりませんで!
「いやいや、元ネタはこれでしょ。常識的に考えて」
みたいな情報がありましたら、ぜひに!
いや~、予想外すぎましたね、いろいろ!!
そして、常に予想外をもたらしてくれるものと言えば!
そう、もうみなさんお察しですね!
スターダムトークのお時間でございますッ!!
編集U「俺の計算によると、もう尺がないな」
計算間違ってるんじゃないです?
時間がなくてもこれに触れねば!!
大阪で岩谷麻優&鹿島沙希の新タッグ王者が初防衛戦でしたよ!
相手は連携グンバツの大江戸隊!
もやしだ素人だと馬鹿にされた王者組の鹿島でしたが、
防衛戦ではみずから、必殺のマイエンブレムでスリーカウントを奪って防衛!
岩谷はサンダーロック時代に長期政権を築いたこともあり、
今回のタッグでもどれだけ防衛を重ねるのか、こりゃ気になr【編集エンブレム】
編集U「はい終了ォォー!!!」
こ、今回の防衛は……、生で、観られませんでした、が……!
次回はこの目で、見届け、たい……!アサルトバスターッ
【このままギリシア継投……?】 †
コラムで取り上げてほしいキャラ、行ってほしい特集はいつでも募集中! 「この騎士ってどんな活躍したんだろう?」 「この妖精って元ネタあるのかな?」 「SRSと編集Uの考える○○ベスト5ってどんな感じ?」 などなど、『乖離性』で攻略に関係ない疑問があれば当コラムのコメント欄へ書き込んでください! SRSが可能な範囲で調べて取り上げます! 皆さまのコメント、お待ちしています! |
過去のキャラコラム一覧 †
参考文献 †
楠見千鶴子(2001)『ビジュアル版 ギリシア神話』 講談社.
前回のコラム
1000年の愛!ミディール&エーディン!!【垂直落下式しゃれこうべライターM】
ロマンチックなタイトルですね!
中身? お察しですよ!!
【コラム一覧に戻る】
Copyright © 2018株式会社スターダム, All rights reserved.
コメント