編集部コラム/玉藻、ギルガメッシュ＆アルテラ！『Fate』勢3本立て！！

書き手：垂直落下式しゃれこうべライターM（Twitter）
編集：悪魔超人編集T（Twitter）

祝☆紫雷イオ デビュー10周年！！

スターダムが、いや日本のリングが誇るエース！
紫雷イオが2017年3月4日にデビュー10周年を迎えましたでありますよ！

リングで魅せる卓越したテクニック、そして溢れるカリスマ！
まさに女王と呼ぶにふさわしい格を持った彼女はここからさらにどんな進化を見せてくれるのか！

3月9日に控えた10周年記念大会とともにその栄光の未来にも注目ｇ【編集ムーンサルト】

編集T「10周年記念大会は俺も観に行くぞォォォーー！！」

い、いま攻撃する必要ありました……？

さておき！
それではみずから襟を正しまして！

早くも花粉症で目と鼻がヤバい！週刊しゃれこうべ！！
紫雷イオのライバルならもちろん岩谷麻優推し、SRSライターMです！！

さぁ今回！
またもまたまた『Fate』コラボ勢からのエピソードトークであります！

ずばり取り上げまするは玉藻の前！
そしてギルガメッシュ！！
……あとアルテラの話も、できるかな～？

【目次】

• 妖狐・玉藻の前
• 最古の英雄・ギルガメッシュ
• 蛮族の王・アルテラ
• あとがき
• 【さぁ～て、来週のネタ募集は～？】

妖狐・玉藻の前

それでは今回のトップバッターでございッ！
『Fate』コラボ以前に『乖離性』でも登場していたこの方、
3国を渡り歩いた妖狐、玉藻の前！！

んま～玉藻の前は相当に有名ですからね！すでにご存知の方も多いでしょう！
その正体は妖力を得た狐、いわゆる妖狐でありますよ！
頭蓋骨を欲しがってる某長髪イケメンでもおなじみですね！

日本に登場した妖のなかでも、朝廷の中枢に入り込んでその転覆を狙うなどと、
スケールのどデカいことをしたのは彼女ぐらいのもんです！

編集T「玉藻の前って九尾の狐なんだっけか」

玉藻の前は二尾だったという話もありますが、九尾になっていることが多いですね！
日本に来る前にも天竺やら中国やらでも王たちを籠絡したなんて話もあり、
まさに大妖怪といいますか、ラスボス級と言っても過言ではありませんよ！

さてさてそれでは玉藻さんのお話と参りますか！

色仕掛けon鳥羽上皇

玉藻の前が朝廷に姿を現したのは1154年の春のこと！
当時はまだ化粧前(けしょうのまえ)と名乗っていた彼女は、そのまばゆい美貌と豊富な知識とで、
52歳の鳥羽上皇をたちまち虜にしてしまいます！

編集T「へー、最初は名前違ったんか」

ｲｴｽ!化粧前でなく藻女(みくずめ)という名だったという話もありますね！
ちなみに玉藻の前と呼ばれるようになった経緯はこんなものだそうで！

秋の終わりのある日、上皇や家臣たち、そして化粧前が部屋にいた際、
嵐に吹かれて灯火が消え、部屋は真っ暗になってしまいましたが、
そのとき、上皇のそばにいた化粧前の身体から朝日のような輝きが放たれたのです。

編集T「！？」

「この娘は才覚に優れるだけでなく、よほど前世で善行を重ねたようだ！
であればこそ、身体からこのような光を放つというものだろう！」

化粧前を怪しむ家臣たちをよそに上皇はいたく感動し、
彼女の名を玉藻の前と改めたのでありました。

編集T「 怪 し め 」

んま～もう上皇サマは玉藻さんにメロリンちょでしたから！

このエピソードからすると、彼女のもとの名前は“藻”女で、
そこに宝玉、つまり輝くものを意味する“玉”の字が付き、
おまけで女性の名に尊敬の意を添える“前”が付いて“玉藻前”となったと考えるのが自然かもですね！

さておき、そんないろんな意味で激マブな玉藻の前を愛した上皇でしたが、
彼女と出会ってからというものの、その体調は悪くなるばかり！

それもそのはず、なんと玉藻の前がサキュバスよろしく上皇の精気を奪っていたのです！

編集T「うらやまｓ……、もとい、恐ろしい話だ……！」

妖狐は2度死ぬ

上皇の容態がよろしくない、と医者に見せるが原因が分からない。
医者に分からんなら妖の仕業では、ということで陰陽師・安倍泰成の出番となります！

そして玉藻の前が妖狐であることを看破した泰成の策により、
妖狐の姿を暴かれた玉藻の前は、そのまま宮廷から那須野の地へと逃げ出しました！

しかし逃亡も虚しく、神仏の加護を得た武将の弓に射られ、玉藻の前は命を落としてしまいます。

が！
死んでしまってハイおしまい、とならないしぶとさが玉藻さんのすごーい！ところなのです！

玉藻の前討伐から歳月が流れたある日、曹洞宗の高僧・源翁(げんのう)和尚が那須野を訪れました。
道のほとりに苔むした大石があったので、何かいわれのある石だろうと思い、
和尚は近くを通りかかった美しい娘に石のことを尋ねてみました。

「この石は触れた人間や鳥、畜類の命を奪うため、殺生石(せっしょうせき)と呼ばれています。
昔、鳥羽上皇に仇なした玉藻の前の執念が石になったものなのです」

娘から玉藻の前の話を聞いた和尚は、石に向かって衣鉢を授けて花を手向け、焼香、説法をしてあげました。
すると殺生石は粉々に砕け散り、ついに玉藻の前は成仏したのだといいます。

ふと気付くと、和尚に玉藻の前の話をした娘も姿を消しておりました。
そう、彼女もまた、玉藻の前の亡霊だったのです。

～ 完 ～

と、いったかたちで玉藻の前の物語は幕を閉じるんですね～！
殺されても執念が生き残るあたり、さすがは大妖怪！ってなもんです！

編集T「しかも美人に化けるってのがたまらんな……！」

最古の英雄・ギルガメッシュ

さーて色ボケ編集は放置して、ネクスト『Fate』勢！
世界最古の英雄とも呼ばれた王、ギルガメッシュ！！

彼は古代メソポタミアに実在していた王であるとされ、
その3分の1は人間、3分の2は神なのだとか！
3分の1の純情な英雄って感じでいいですね！！

そんな彼の物語『ギルガメシュ叙事詩』は、ギルガメッシュ、その友となるエンキドゥとの出会い、
そしてふたりの冒険について歌われたものであります！
エンキドゥ・ナウとか言ったら某パイロットっぽいですね！！

編集T「雑音が多いんだが？」

そ、それではさっそく、ギルガメッシュの物語を見てみるとしますか！

王と友

ウルクの町を治めるギルガメッシュ王、のちには英雄として知られる彼も、
いっときは暴君として恐れられていました。

ウルクの人々が天空神アヌに訴えかけると、アヌは創造の女神アルルに命じ、
粘土からエンキドゥという名の野人を誕生させます。

エンキドゥは森の中で獣のように暮らし、狩人の仕掛けた罠を見つけては壊していました。
困った狩人に相談されると、ギルガメッシュは聖娼シャムハトをエンキドゥのもとへと連れていくように命じます。

そして、シャムハトはエンキドゥに出会うと、命じられたままに彼を誘惑して夜をともにし、
エンキドゥに人間としての生きかたを肌で覚えさせたのでした。
これ以降、森の動物たちはエンキドゥを仲間とは認識しなくなります。

編集T「ほーう、ﾁｮﾒﾁｮﾒして獣から人になるってのは面白い話だな」

果たしてそれがエンキドゥにとって良かったかと言うと微妙なんですけどね～！

ウルクでは誰の花嫁となる女性も、夫の腕に抱かれる前に王であるギルガメッシュの寵愛を受ける。
エンキドゥはそんな習わしに憤る若者から話を聞き、ギルガメッシュを止めようとウルクの町を訪れます。

ギルガメッシュと彼を諌めようとしたエンキドゥはすぐさま戦いを始めましたが、
お互いの実力が近かったためか、どうにも戦いは終わりませんでした。

そしてギルガメッシュは思い出します。
かつてみずからの見た夢の内容を聞いた母、リマト・ニンスンが言っていた言葉を。

「いつかそなたの対抗者として現れる者、その者はそなたの助言者となり、友となるであろう」

この言葉をギルガメッシュがエンキドゥに告げると、やがてふたりは友となります。
ギルガメッシュは「貴様に対抗できる者など、どこにいようか」と褒め称えましたが、エンキドゥは涙を浮かべて言うのでした。

「香柏の森に住まう番人フンババ、私とて彼に対抗することはできない」
※香柏：スギの一種

その叫び声は洪水、その口は火、その息は死、とフンババの恐ろしさを語るエンキドゥでしたが、
ギルガメッシュは友の制止も聞かず、太刀や斧といった重い武器を作らせ、フンババ討伐の準備を進めます。

「我(オレ)と貴様がともにあれば、討てぬものなどあるまい！」

編集T「おー、やっぱイメージ通りの人間像というか何というか」

ところが、ですね！

このフンババ退治に向かう道中で見た夢で「やはり勝てないのでは」と弱気になったり、
実際にフンババと戦う段階でもフンババの威圧感にビビっちゃったりと、
けっこう人間らしいというか弱気な面を見せたりもするギルガメッシュであります！

編集T「さっきの威勢はどこ行った！！」

そして、ギルガメッシュが弱気になる度に太陽神シャマシュが彼を鼓舞したりしたのですが、
何よりもギルガメッシュの支えとなったのがエンキドゥですよ！

「ふたりが力を合わせれば、ふたつが、三重の力になる。
獅子も、2頭の仔獅子には勝らない」

そんなエンキドゥの言葉でギルガメッシュは勇気を取り戻し、ふたりは見事にフンババを撃破したのであります！
喧嘩相手同士でタッグを組んだら意外といいチームになる、いまやこれは常識！！

英雄行為の代償

フンババ討伐から帰還したギルガメッシュが身を清めていると、
その美しさを見初めた美と愛の神イシュタルが彼に言い寄ります。
しかし、ギルガメッシュの口から出た言葉は彼女が望んだものとは程遠いものでした。

「貴様について我が何も知らぬとでも思ったか。
貴様の愛した相手は人であれ鳥や獣であれ、憂き目を見ずにいられた者などおらぬではないか。
そんな貴様が我を愛す？笑わせてくれる」

と、悪しざまにイシュタルを侮辱し、ギルガメッシュはイシュタルのもとを去りました。

編集T「うーん、やっぱイメージ通り」

さてここでぶちギレモードなイシュタルは天空神アヌに嘆願し、
「でもギルガメッシュの言ってることも間違ってないよね？」などと言われながらも、
ギルガメッシュへの復讐を行う、戦闘力がべらぼーに高い天牛を手に入れることに成功しました！

んが、またもギルガメッシュとエンキドゥがタッグを組んだことによってこの天牛はあえなく討伐されてしまいます！

編集T「まあ英雄譚だしな～。そりゃそうなるだろ」

ところがこれがマズかった！

まず先ほど倒した森の番人フンババ、これは風と嵐の神エンリルが派遣した男、つまり神サイドに属していたのです！
加えてイシュタルの逆恨みが原因とは言え、神々の所有品たる天牛も殺してしまったと！

神々はこの罪の代償として、ギルガメッシュとエンキドゥのどちらかは死すべし、と決め、
協議の結果、エンキドゥがその命を奪われることとなったのです……！

編集T「あーりゃりゃ、そいつはまた可哀そうな……」

このときのギルガメッシュの悲しみようは尋常ではなく、
『ギルガメシュ叙事詩』として伝えられる12章の物語のうち、
第8章は丸々エンキドゥの死を悼むギルガメッシュの嘆きが綴られている、という事実がその悲しみの深さを物語っています……！

英雄王、その後

エンキドゥの死後、みずからの死をひどく恐れるようになったギルガメッシュは、
人として生まれながら不死の身体を与えられたという男、ウトナピシュティムのもとを訪れます。

彼は、風と嵐の神エンリルが大洪水で人類を滅ぼそうとした際、知識の神エアの助言を受け、
方舟によって少しばかりの人類と動物を救ったことで、その功績を受けて不死になれたのだ、と語りました。

「人は誰も死を免れることはできない」と語るウトナピシュティムにギルガメッシュは絶望しましたが、
見かねたウトナピシュティムの妻が、口にすることで若い肉体を取り戻すことのできる“若返りの草”の在り処をギルガメッシュに教えます。

“若返りの草”を手に入れたギルガメッシュは一転して元気になりましたが、
帰り道に彼が泉で身体を清めていると、なんと“若返りの草”を蛇が持ち去ってしまったのです。

編集T「ちゃんと見とけよ！！！」
ダテに慢心王とか呼ばれてませんね！

蛇の脱皮が若返りやら永遠やらを連想させる話はよくありますが、
このエピソードはそのイメージをうまいこと物語に落とし込んでていいですよね～！

かくして、うっかりミスで永遠の命を逃したギルガメッシュ、
じつは『ギルガメシュ叙事詩』には含まれていないのですが、
『ギルガメシュの死』と題された物語では、彼のその後が描かれています！

不老不死の秘薬を求める旅からの帰国後、ギルガメッシュはウルクをよく治め、
城壁を完成させるなど、王としての務めを果たしました。

後年、自分の死期が近くなったことを悟ったギルガメッシュは、知識の神エアに相談して墓を作り、
冥界の女神エレシュキガルが住まう宮殿の神々に供物を捧げ、永き眠りにつきました。
ウルクの民は王が去ったことを嘆き悲しみ、彼の死を悼んだといいます。

～ 終幕 ～

と！いった感じがギルガメッシュの物語でございましたよ！

弱気になったり友の死を嘆いたり、はたまた言い寄ってきた女性を悪しざまになじったりと、
いろいろと人間味溢れるギルガメッシュの言動が個人的には面白かったですね～！

編集T「うむうむ。ところですでにまあまあ長いが、こっからアルテラいけんのか？」

なぁに天地無用の心配ご無用！！

蛮族の王・アルテラ

それでは今回最後のおひとり！
恐るべき蛮族を統べる王、アルテラ！！

さて彼女、モデルとなったのは4世紀ごろにヨーロッパやアジアを震え上がらせた遊牧騎馬民族、
フン族の王であるアッティラ（アッチラ）であります！
つまりそう、元ネタは男ですよ！！！

編集T「またか……！」

ちなみに“アッティラ”の名は“お父ちゃん”ぐらいの意味合いらしいですよ！

編集T「さらにショック……！！」

さてこのアルテラ、『ニーベルンゲンの歌』にも登場しておりまして！
じつは2015年9月27日のモーガン回でちらっと登場してたりします！

が！

ぶっちゃけエピソードらしいエピソードがないというか微妙というか……！

編集T「ありゃ、そうなの」

ただ、フン族自体が国々を蹂躙してまわる文化デストロイヤーだったようで、
グンバツの指揮力と戦闘力を誇るアルテラは人知を超えた災害、“神の鞭”とまで呼ばれて恐れられていたらしいですよ！
その辺は物騒極まりないセリフにも反映されていますね！

どこまでも私は怪物だ。生命の、文明の“敵”で在り続ける。
（【騎士】異界型アルテラ、ダウンロード中）

おとなしく破壊を受け入れろ。すべては無駄、無為、おまえの存在にも行為にも意味はない。
（【破壊の王】異界型アルテラ、ダウンロード中）

私は破壊の化身。星と文明を終焉させるほどの強さだ。
（【文明の敵】異界型アルテラ、騎士LvMAX時）

編集T「やだこの人怖い……」

そんな訳でアルテラについては、以上ッ！！！
「もっとあんだろヴォケ！！」という方はぜひオススメの本とかを教えていただけますと……！！

編集T「最後にぶん投げとは……！！」

あとがき

ということで！じつに欲張りな『Fate』勢3連弾でした！
『乖離性』も大概ですけど、『Fate』も元ネタの幅が広いですね～！

こういうものをきっかけに神話や伝説に興味を持つ人が増えてくれるとうれしいですね！
かく言う僕もゲームやら漫画から興味持ったクチですし！

編集T「んまーやっぱ子供のころはそこからが王道よな～。
ところで前回ドラウパディーの画像がないことに悲しみの声が上がってたが」

そうそう！ドラウパディーね！
え～いましたっけ～？とか思って見たら思いっきりいたわ！！！
ドMパイセンにもツッコまれちゃいましたよ！！

いやー……、すいませんでしたァ！！！！
遅ればせながら画像追加しておきましたです！！！
いやーはっは、彼女の話もそのうちしますかね！！

はい！それではね！謝罪した流れからの！まさかの！
スｔ……

編集T「本編が3本立てだったから分かってると思うが……、
尺がない」

おぉぉぉぉい！！！

み、短くったってスターダムトークは止めませんよ！！

3月3日、3月4日、そして本日3月5日！
スターダムは金沢、大阪、名古屋とツアー3連戦！

そして本日の名古屋大会では赤いベルトをかけて紫雷イオと花月が激突！
大阪大会での反則攻撃によるダメージを活かして花月が王座強奪なるか！？

3月9日には10週年記念大会が控えているイオとしては防衛を重ねたいところですが、
花月は反則もさることながらレスリングスキルの高さもホノモンですｋ【編集イス攻撃】

編集T「尺ねぇっつってんだからじっくり喋んな！！！！！」

は、反則的な意味でも、レスリング的な意味でも……、試合展開が気になり、ます……！！ｸﾛｽﾎﾞｰﾝｯ

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