編集部コラム/平安の雅物語!光源氏!!(後編)
書き手:垂直落下式しゃれこうべライターM(Twitter)
浪花の名勝負がまたひとつ!
岩谷麻優が激闘の末にWOH王座防衛!!
ッッはァァー!
なんという死闘、なんというドラマ!!
脳みそが沸騰するほどの戦いを生で観るためなら、交通費すらも惜しくn【編集ムーンサルト】
編集U「その熱意をちったぁ仕事に向けろ!!!」
ね、熱意は向けるものではなく向いてしまうもの、ってことでね!
本題に戻るとしますよ!
いつの間にやらもう3月! 週刊しゃれこうべ!!
WOH王座ベルトでは紫という意外な色のチョイス推し、SRSライターMです!!
さァーて今週も引き続き『源氏物語』、光源氏さんのお話でございますよ!
若い娘をかっさらって自分好みに育てたり、
周囲の貴族に妬まれて都落ちするも、落ちた先で別の女性をゲットしたりな源氏!
なんやかんやありつつも都に戻ることとなり、再び栄華の道へ……?
【目次】
リアルが充実 †
ってことでさっそくお話の続き、といきたいところですが!
まずかここで源氏を取り巻く女性関係を整理してみましょうか!
前編でお話しした内容をざっくりまとめると、こんな感じ!
編集U「改めて見てもすげー状況だな……!」
都落ちして明石の君と出会い、彼女が源氏の子を身ごもる、
そんなタイミングで源氏は都に再び戻るってことになった訳ですな!
そして源氏だけでなく、またまた時代にも動きがあったようで!
源氏が都に戻ったころ、朱雀帝は帝の地位を退き、まだ幼い
冷泉帝は藤壺女御と桐壺帝の子……、と思われていましたが、
実際のところは藤壺が源氏と一夜をともにした際に身ごもった子供でした。
編集U「なかなかややこしいな」
また、源氏が都に戻って間もなく、明石の地で妻とした明石上が娘・明石姫君を生みます。
ここで源氏は、過去に受けた占いの内容を思い出すのでした。
それは、源氏が将来持つであろうひとりの息子は天皇に、
もうひとりの息子は太政大臣に、そして娘は皇后になるだろう、というものでした。
世間には秘密ですが、源氏の息子である冷泉帝は確かに天皇となっています。
占いの通りならば、明石姫君は皇后となるはず。
そんな娘を都の外に放っておく訳にはおくまいと、源氏は明石上と明石姫君を都に呼びつけました。
もともと身分の低さを気にしていた明石上は源氏の誘いにためらっていましたが、
やがて説得に応じ、娘とともに都へとやってきます。
都に入ると、身分に箔を付けるような意味合いで、明石姫君は紫上に預けられることになります。
自分の娘がいなかった紫上は母子を引き離すことに気後れし、明石上も悲しみましたが、
ふたりとも最終的にはそれが姫君に取って最善であると考え、紫上は姫君を大事に育てるのでした。
その後、冷泉帝が高僧から本当の父親が源氏であることを知り、
それを表沙汰にすることはできませんでしたが、せめてもの親孝行と、
のちに源氏に
なお、このへんで源氏と葵上の子である夕霧の恋愛話もあるのです、が!
尺的にもアレなので丸ごとカット!!
『乖離性』での称号にもなっている准太上天皇となった源氏は39歳!
子供を預け、預けられ、の微妙な間柄だった紫上と明石上もなんだかんだ和解し、
源氏は地位においても、人間関係においても充実を迎えたのでした!
奥様は13歳 †
さて、現世でやれることはほぼやり尽くした源氏ですが、
40歳にして大きな転機が訪れることになります。
なんと、先の帝・朱雀院の若い娘・
40歳の源氏に対し、女三宮はわずか13歳。
さすがに最初は断ろうとしていた源氏でしたが、朱雀院の熱心な頼みもあり、
最終的にはこの願いを受け入れてしまいます。
しかし、乗り気でなかった源氏の予感通り、この決断は良からぬ結果をもたらすのでした。
前天皇の娘が嫁入りしたとあっては、当然ながら身分は最高位。
それまでは紫上が名実ともに源氏の正妻でしたが、そこに女三宮が割って入る形となりました。
紫上も源氏も困ってしまいましたが、さらに源氏を悩ませたのは、女三宮の幼さです。
すでに成人を済ませてはいるものの、女三宮はあまりにも子供っぽく、
若いころの紫上とは比べものにもなりません。
女三宮がやってきて以来、源氏も紫上も気分は沈むばかりです。
一方で、女三宮が源氏に嫁入りする前から、彼女のことを強く慕っている男がいました。
柏木と呼ばれるその男は、彼女が源氏の妻となっても思いを捨てきれず、
源氏がいまだに紫上のほうを大切にしていると聞いては、歯がゆく思っているのでした。
編集U「グィネヴィア……、ランスロット……、ウッアタマガ」
ハテサテ、ナンノコトヤラ。
ある日、柏木はほかの貴族とともに、女三宮がいる屋敷の近くで蹴鞠遊びに興じます。
当時、年ごろの娘はむやみに姿を見せることを避けていたのですが、
いかんせん適当なところがあった女三宮は、すだれ1枚だけを隔て、蹴鞠の様子を眺めていました。
ところが、彼女が飼っていた猫が突然すだれを押して外に飛び出し、
その拍子に女三宮は柏木に姿をばっちり見られてしまうのです。
\メトメガアウー/
彼女を見た柏木はその思いをますます募らせることになりますが、
女三宮に執着していなかった源氏は、このことについてまったく知らずにいたのでした。
巡り巡って †
蹴鞠中に女三宮を見てから早数年、それ以降は接触もありませんでしたが、
柏木はいまだに彼女のことを思い続けていました。
そんななかで、冷泉帝が位を朱雀院の息子である
すでに出家して世俗から離れていた朱雀院でしたが、やはり娘の女三宮が気がかりでした。
どうやら紫上を優先しているらしい源氏に直接声をかけるのも気が引けたので、
今上帝に「あなたの妹である女三宮のことを、どうか気にかけておくれ」と伝えます。
すると今上帝は女三宮により高い位を授け、いよいよ源氏も彼女を構わざるを得ない状況となりました。
源氏が女三宮のもとに出かけることが増えると、紫上の気は一層沈んでいき、
やがて彼女はいっそ出家してしまおうか、と考えるようになります。
出家を匂わせる紫上に、源氏は思いとどまるように懇願しますが、
彼女は気を病むあまり、体調を崩して倒れてしまうのでした。
さすがに紫上を心配した源氏が彼女のもとに通っていると、
彼の留守を狙って、女三宮に近づく者がいました。柏木です。
柏木は女三宮と接触を果たし、ふたりは一線を越えてしまったのです。
編集U「(代役的に)知ってた。
しかしあれか、藤壺とワンナイトした源氏が同じような形で不義理を受けた、と」
そしてやはり藤壺のときと同様に、女三宮は柏木の子を身ごもってしまう訳ですね!
一方、病が悪化する一方だった紫上ですが、源氏が呼んだ高僧たちが祈祷をすると、
病の源である物の怪が彼女の身体を離れ、いったんは持ち直すことができたのでした。
物の怪は、去る前に源氏を睨み、恨みがましく言葉を発します。
「紫上に恨みはないが、彼女を苦しめればあなたが苦しむことは分かっていました。
あなたは私のことを嫌な女だと、紫上に言っていたでしょう。それが悔しいのです」
源氏はその言葉に思い当たりがありました。
そう、物の怪の正体はかつて葵上を呪い殺した
編集U「まさかの再登場」
そんなこともありつつ、女三宮のもとに戻り、柏木との関係を知った源氏!
自分を恨む物の怪には藤壺を自分に寝取られた父・桐壺の念もあったのでは、とみずからの業に震えるのでした!
なお、女三宮は柏木の子を産んだのち、罪の意識に耐えかねて出家、
柏木もみずからの犯した過ちを強く悔やみ、気を病んで命を落としてしまいます!
両親を失くした幼子を見た源氏は、子に罪はないとして、みずからその子を育てることを決意したのでした!
編集U「なかなか男らしい話じゃあねぇか……!」
そして最期 †
源氏も51歳となった晩年、いまだに体調が完全には回復しない紫上は、やはり出家を望みます。
源氏自身、この世でできることはやり尽くしましたし、
女三宮たちの一件で気が塞いでいたこともあり、出家を考えていました。
しかし、出家してしまえばもはや紫上と夫婦として過ごすことはできない、
愛する彼女に寄り添っていたいという思いが、源氏を悩ませます。
そしてとある秋の日、庭を眺めようと身体を起こした紫上のもとを、源氏が訪れます。
気分が良さそうにしている紫上を見ると、源氏の声色にも自然とうれしさが溢れます。
自分の気分が良いだけでこれだけ喜んでくれるのならば、
いざというときには、いったいどれだけ深く嘆かれるのか。
紫上の胸中には喜びと、得も言われぬ悲しみがこみ上げてきました。
「殿、あの萩をご覧ください」
紫上は口を開きます。
「葉の上にある露は、じつに儚いものでございますね。
しっかりと留まっているように見えても、どうかするとすぐに飛ばされてしまいます。
いまは起き上がっております私の命も、きっとあの露と同じ運命でしょう」
この言葉に源氏は慌てて紫上を励まし、いつまでもいっしょにいよう、と語りましたが、
結局はこれがふたりにとっての最後の会話となってしまいます。
幼いころから理想のままに育て、愛し、自分を愛してくれた紫上。
源氏は改めて、彼女が何物にも代えられない存在だったと思うのでした。
紫上が息を引き取ってから1年後、源氏もとうとう出家の準備を進めます。
これまでに送られてきた手紙を焼いていると、都から離れた際に紫上が送った手紙も出てきました。
20数年が経ったいまでも、手紙の墨は美しい黒さでしたが、
「出家をしたら、もはやこれを見ることもあるまい」と、
悲しみを押し殺し、その手紙をも焼き捨てます。
そして最後に、源氏はつぎのような辞世の句を読みました。
もの思ふと 過ぐる月日も 知らぬ間に
年も我が世も けふや尽きぬる
(物思いをしていて、過ぎゆく月日も知らずにいるあいだに、今日が来てしまった。
この1年も私の人生も、これでお終いなのだ)
こうして出家した源氏は、その後人知れずこの世を去ったのでした。
~ 完 ~
おまけ:紫式部と清少納言 †
ってことで、『源氏物語』でございましたが!
『源氏物語』と言えば作者の紫式部!
そしてほぼ同時期の女流作家・清少納言ですね!
編集U「仲が悪かったんだっけ?」
みたいな話を聞いたんですけどね!
ふたりはお互いに激しく敵対……、という訳ではなかったそうな!
じつのところ、清少納言が宮仕えをしていたのが993年ごろ~1001年ごろ、
そして紫式部の宮仕えは1005年ごろ~1013年ごろ、と言われていまして!
編集U「あ~、時期は被ってないのか」
さようで!
編集U「んじゃあ、なんで不仲説が……?」
それは紫式部が書いたこの文章が原因でしょう!
編集U「 ボ ロ ク ソ 」
実際、清少納言はけっこうドヤ顔な文を書いていたらしいですけどね!
『枕草子』でも、漢文の知識を披露したら驚かれちゃった、的なエピソードを書いているとか!
編集U「唐突な〇ンスタ」
HAHAHA!
まさかのブリテンスタグラムですね!
編集U「語呂ェ……」
で、一方で『紫式部日記』にはどんなことが書かれていたかと言うと……?
※一番上の発言はファンタジーです。
編集U「まぁ、なんとなくユーザー層の違いは分からんでもないな……」
ただ問題はアレですね!
SNS名がブリッターだとなんとも語感が微妙という!
編集U「知ったことか!!!」
とまぁ、話はそれましたが!
紫式部が清少納言批判をしたとき、すでに清少納言は引退済み!
ゆえに反論があった訳でもなく、紫式部から一方的に批判があっただけっぽいんですよね!
清少納言が紫式部の親族を批判したせいだとか、
あるいは清少納言をライバル視していたために批判したのだとか、
批判の理由にもいろいろ説はあるようですが!
編集U「まぁでも、作風ってか性格がだいぶ違うっぽいしな。気は合わなそうな」
ですね~!
ってことで、今回は以上ッ!!
あとがき †
今回も長いことお疲れ様でしたァー!
意外と源氏がそこまでプレイボーイではなかった印象ですね!
けっこう紫上にずっと一途というか!
編集U「まぁ交友関係は十分濃密な訳だが」
ちなみに、もっとしっかり読みたい、でも文章だとしんどい! というそこのアナタ!
そんなときはマンガ『あさきゆめみし』を読んでみるといいかもですね!
話の大筋を覚えておけば、古典のテストも怖くない……!
編集U「それはさておき、前回のコメントは……」
ふむふむ、まずは~?
ほうほう、データベース的なコラムが!
ぱ、パイセ(略
そっちは可能性に期待しますかねッ!!
そしてネタリクエスト的には、チョコをもらいたいアーサーに、編集Uのマイナーキャラチョイス!
どっちも来週のランキングに使えそうですね!
編集U「マイナーキャラは、そうだな~。まずは……」
尺ヤバいんですからいまは話さなくていいですよ!!
しかし尺がなかろうと喋りたいことはありますね!
そう! つまるところはレスリングッ!
そいじゃあ、スターダムトークといきますか!!
編集U「自分でも言ってるように、尺な」
ッンー!!
じゃあ、冒頭でも触れましたけどね!
やっぱ岩谷と小波のWOH王座戦がもう、そりゃ最高でしたよ!
この変形ストレッチマフラーホールドはマジでヤバかった!!
なんとか王座を死守はしたものの、怪我した膝をさらに痛めた岩谷!
本日は名古屋大会にてトリオタッグ王座のアーティスト王座の防衛戦ですが、果たして!!
いやでも本当にこの試合は超絶名試合でしたよマジd【編集マフラー】
編集U「尺ねぇっつってんだろ!!!」
あ、アーティスト戦は、パートナーの鹿島沙希も肩を痛めており、超絶、不安、です……!リグ・シャッコーッ
【今月のランキングは~?】 †
コラムで取り上げてほしいキャラ、行ってほしい特集はいつでも募集中! 「この騎士ってどんな活躍したんだろう?」 「この妖精って元ネタあるのかな?」 「SRSと編集Uの考える○○ベスト5ってどんな感じ?」 などなど、『乖離性』で攻略に関係ない疑問があれば当コラムのコメント欄へ書き込んでください! SRSが可能な範囲で調べて取り上げます! 皆さまのコメント、お待ちしています! |
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前編ではなかなかの縁の多さを発揮してくれちゃいますよ!
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