編集部コラム/アンノウンでなくマビノギオン!リアンノンの結婚式!!
書き手:垂直落下式しゃれこうべライターM(Twitter)
スターダムから世界へと!
紫雷イオ、スターダム退団を発表!!
つ、ついにこのときが……!!
実力と説得力の塊であるイオが!
6月17日の後楽園ホール大会を最後に、スターダムを退団し、ついに世界へ!
うれしいようでさみしいようn【編集ムーンサルト】
編集T「…………!!!!!」
お、王座陥落からの退団発表という超絶コンボに血の涙を流しておる……!
が、いつも通りさておくッ!!
6月は目頭の湿度も急上昇ですよ! 週刊しゃれこうべ!!
紫雷イオの好敵手&相棒ではやはり岩谷麻優推し、SRSライターMです!!
さて、今回も今回とて、エピソードトークでございます!
5月31日に実装されたイベントストーリーにも登場していた妖精、
リアンノンのお話でもしようじゃありませんのよ!
編集T「そこはエーディンとミディールじゃないのか……!」
ミディールのカードがまだ出ていませんのでね……!
そっちはまた今度扱うとでもしましょうや!
ってことで!!
【目次】
造語じゃないのよリアンノン †
さぁて、妖精・リアンノン!
『乖離性』的には王位妖精たちが合体して生まれた妖精ですね!
雑談掲示板なんかでは、
「名前は“Re Unknown”から来ているのでは?」
という、けっこうそれっぽい考察もされていました、が!
じつはリアンノン、ウェールズに伝わる散文叙事詩『マビノギオン』に登場する女神なのです!
彼女が登場するのは、『マビノギオン』の物語でも有名な“マビノギ四枝”のうち、第1枝と第3枝!
メインで出てくるのは第1枝のほうですね!
あ、ちなみに『乖離性』でも発動していた
“死者を蘇らせ、生者を死なす”というトンデモ能力ですが、
原典的には“リアンノンの鳥”という鳥たちがその役割を担っていそうな!
今回参考にした文献だと、とくにその力を発揮する場面はありませんでしたがね!
編集T「ねぇのかよ!!」
とは言え、なかなかブッ飛んだ内容となっていますよ!
ってことで、リアンノンも登場する『マビノギオン』第1枝、
“ディヴェドのプウイヒル王子”の一部を見ていきまっしょい!
全部書こうとしたら長かったので後半はまたそのうち!
縮まらない距離ッ! †
第1枝の序盤ではプウイヒルという王子が異界の王と出会い、
1年間互いの身分を入れ換え、それぞれに繁栄をもたらし、友好を深めるお話がございます!
が、リアンノンが出てこないのでそこは省略ッ!!
今回はそのプウイヒルがリアンノンと出会うところから始めますよ!
もとの暮らしに戻ってからしばらくして、プウイヒルは不思議な丘の噂を耳にします。
聞けば、そこを訪れた者は傷を負うか、奇妙なものを見ることになるとか。
好奇心に駆られたプウイヒルは、さっそく部下をつれてその丘へと向かいました。
丘へやってきた一同が何かないかとあたりを見渡すと、
ふと遠方から、純白の馬に乗り、金色の衣服をまとった美しい女性がやってきます。
編集T「この特別扱い感、さてはこれがリアンノンか」
ご名答!
服の色はともかく、『乖離性』でも白馬的なサムシングがありますしね!
部下にその女性、リアンノンが何者なのかを尋ねさせようとしたプウイヒルですが、
どれだけ脚の速い馬に乗っても、リアンノンに追いつくことはできません。
不思議なことに、女性の乗る馬は変わらずゆっくりと歩みを進めているのですが、
女性を追う部下たちが馬をどれだけ走らせても、その距離は縮まらないのです。
編集T「なんかアキレスと亀みたいな状態だな……!」
僕ァどっちかっていうと緑色〇赤〇ゃんを思い出しましたけどね!
編集T「あ~、確かにそっちもね~、うんうん他社ッ!!!」
さておきッ!
ついにはプウイヒル自身が追いかけましたが、やはり追いつくことができません。
が、しかし。
「どうか立ち止まって話を聞かせてはいただけまいか!」
とプウイヒルが声をかけると、リアンノンはあっさりと立ち止まります。
「最初からそのようにおっしゃってくれれば、
あなたのお馬も楽でしたでしょうに」
拍子抜けするような返答でしたが、この丘に来た理由を聞くと、さらに奇妙な答えが返ってきます。
「プウイヒル様、私はあなたに会うためにここに来たのです」
聞けば、リアンノンは家の人間に命じられ、グワウルという男と結婚させられそうとのこと。
しかし、彼女は愛するプウイヒルに断られない限り、誰のものになるつもりもない、と言うのです。
リアンノンの美しさに心奪われていたプウイヒルが彼女を拒むはずもなく、
彼女に頼まれた通り、1年後に結婚式を挙げることにするのでした。
執念深い許嫁にご用心 †
さて、何事もなく1年が過ぎ、プウイヒルとリアンノンの挙式が始まります。
宴も盛り上がってきたところで、宮廷にひとりの若者がやってきました。
丁寧にあいさつをした若者は、謙虚そうに言います。
「できれば王に、私の願いを叶えていただきたいのですが……」
上機嫌になっていたプウイヒルは「何でも申してみせよ」と快諾しました。
リアンノンは焦ってプウイヒルを止めようとしましたが、もう手遅れです。
若者は立ち上がり、伏せていた顔を上げて言い放ちました。
「私はそこにいる女性と結婚するはずだったグワウルだ。
私の願いは、彼女を私の妻とすること。何でも申せ、と言ったからには断りますまいな」
編集T「そしてこの人選である」
いやぁ、ケイ兄さんは外道役が似合いますから……!
約束を破ることは何よりの恥、という時代だったこともあり、
プウイヒルはリアンノンの手渡すよりほかにはありませんでした。
しかし、リアンノンはこっそりとプウイヒルにひとつの策を託します。
「グワウルとの式は1年後に挙げるよう、彼を説得します。
あなたはこの小さな袋を持って、私の言う通りにしてください」
不安を覚えながらも、プウイヒルはその言葉に従い、
グワウルがリアンノンを連れ去っていくのを見送るのでした。
編集T「どんな作戦があるのか知らんが、小さな袋が何の役に……?」
これがなかなかビックリな内容なんですよ……!
そして1年後 †
1年後、グワウルがリアンノンとの結婚式を開き、
宴の席で酒を飲んで上機嫌になっていると、
ぼろ布をまとったひとりの男がやってきました。
「高貴な方よ、どうか私めに食料をお恵みください」
男の申し出を、グワウルは快く受けます。
「いいだろういいだろう、して、どれだけ欲しいのだ」
すると男は小さな袋を差し出し、言いました。
「こちらの袋に入るぶんだけで十分でございます」
その程度なら安いもの、とグワウルは部下に命じて食料を入れさせますが、
どれだけの食べ物を入れても、袋がいっぱいになる様子はありません。
すると、男は言いました。
「申し遅れておりました。この袋は、高貴な生まれの方が両脚で食料を詰め込みながら、
「さぁ、袋がいっぱいになったぞ」とおっしゃらないと、いっぱいにはならないのです」
編集T「またシュールな条件を……」
なんかこう、『魔〇陣グ〇グ〇』の、
“パンを尻にはさみ、右手の指を鼻に入れ、
左手でボクシングをしながら「いのちをだいじに」と叫ぶ”的なアレg【編集ベームベーム】
編集T「他社じゃねぇけどな!!」
男が袋をいっぱいにするための条件を話すと、グワウルの隣にいたリアンノンは言いました。
「グワウル様、あなた様こそまさに高貴なお生まれの方。
あの男の言う通りになさってはいかがですか?」
よしきた、と袋に両脚を突っ込んだグワウルですが、
言葉を発する間もなく、ぼろ布をまとった男が袋の口を持ち上げ、
あっという間にグワウルをすっぽりと袋の中に閉じ込めてしまいました。
編集T「!?」
袋がいっぱいにならない時点でお察しでしょうが、
もちろんこの袋は魔法の袋だったんですねェ!
グワウルは抵抗する間もなく小包状態ですよ!
袋の口をしっかりと紐で縛ると、男はぼろ布を脱ぎ捨てました。
そう、みすぼらしい男のふりをしていたのは、リアンノンの助言に従ったプウイヒルだったのです。
プウイヒルが隠し持っていた角笛を鳴らすと、
宮廷のそばに隠れていた部下たちが殺到し、グワウルの部下たちを制圧します。
プウイヒルと彼の部下たちが袋詰めにされたグワウルをボコボコにしていると、
さすがに気の毒だと、リアンノンの父親が待ったをかけます。
編集T「そりゃ止めるわ!!」
プウイヒルは、グワウルに復讐をしないことなどを誓わせると、
袋の紐を解いて彼を解放し、制圧していたグワウルの部下たちも放してあげました。
こうして、グワウルの妨害を何とか退けたプウイヒルは、
ついにリアンノンと結婚することができたのでした。
~ めでたしめでたし ~
あとがき †
と!
いうことで、今回はリアンノンの元ネタを一部紹介しましたよ!
この後、リアンノンが子供を生んでからの話もすごいのですが、
まぁその、尺的な、アレでね……!
編集T「しかしケイ、もといグワウルの扱いがすさまじいな」
まさかのリアル人間サンドバッグ役でしたからね!
こりゃもうケイ兄さんにするしかない、と!!
あとね!
前回のコメントにもありましたが、イベストで“エリンの四宝”ってワードが出てきましたね!
ちなみに、エリンってのはアイルランドを指す言葉のようですよ!
こちらは前回紹介したクラウソラスとブリューナク(ルーの槍)に加え、
そして正しい王を選ぶという“
言葉を発せなくなるという条件付きで死者を蘇生させる“ダグザの大釜”、
これらを加えた4点セットのことでございますね!
運命の石は選定の剣であるエクスカリバーの元ネタ的な存在だったとか聞きますが、
果たして今後どう物語にからんでくるのか……!?
ところで宝と言えばですよ!
日本の、いや世界のレスリング界における宝である紫雷イオですよ!!
つまりは、スターダムトークってことですねェー!!
1年以上前から海外最大手の団体・WWEから声がかかっているという噂のあったイオ!
いよいよの世界団体デビューはファンとしてもうれしい話ではございますが!!
やっぱり岩谷麻優VS紫雷イオの黄金カードが観られなくなるのが寂しい!!!
だがしかし!
興行はいつだってショーマストゴーオン!!
新生ユニットJANもアーティスト王座を獲得したいま、
確実に時代は動き始めている訳でございますよ!!
ちなみに写真右の刀羅ナツコは今回初のベルト戴冠!
そりゃ涙も溢れてくるってもんでs【編集ジャーマン】
編集T「…………ッ!!!!」
あァーっとショックがぶり返してるゥゥー!!
冒頭でも書きましたが、イオの国内最終戦は6月17日後楽園ホール大会!
チケットが売り切れる前に、さぁ! さぁさぁ!!ウォルターッ
【さて、今月のランキングは!?】 †
コラムで取り上げてほしいキャラ、行ってほしい特集はいつでも募集中! 「この騎士ってどんな活躍したんだろう?」 「この妖精って元ネタあるのかな?」 「SRSと編集Tの考える○○ベスト5ってどんな感じ?」 などなど、『乖離性』で攻略に関係ない疑問があれば当コラムのコメント欄へ書き込んでください! SRSが可能な範囲で調べて取り上げます! 皆さまのコメント、お待ちしています! |
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参考文献 †
ゲスト,シャーロット(1988)『ウェールズ中世英雄譚 マビノギオン』(北村太郎訳) 王国社.
前回のコラム
北欧神話のクラウソラス!半和製のブリューナク!!【垂直落下式しゃれこうべライターM】
北欧神話からクラウソラスとブリューナク、ふたつの武器を紹介!
しかしブリューナクという名前は実際のところ……!?
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