編集部コラム/怪物の名前じゃございません!フランケンシュタイン!!
書き手:垂直落下式しゃれこうべライターM(Twitter)
7度目の後楽園メイン、6度目の防衛!
渡辺桃が白いベルト死守!!
ぐぎゃばァァーー!!!
スターダムらしさに溢れたレスリングの果て、勝利の栄光を掴んだのは王者……!
しかし、今回敗れた岩谷には本人が言う通りゾンビばりのしぶとさg【編集サンライズ】
編集U「ゾンビと言えばハロウィン間近!!!」
な、なんて自然な導入……!
ってことで!
ハロウィンと言えばマスク祭りですよね! 週刊しゃれこうべ!!
メタルバンド・HELLOWEENの曲なら“If I Knew”推し、SRSライターMです!!
さて10月終盤ということで、今回のエピソードトークはハロウィン仕様!
つっても扱うものがフランケンシュタインなだけですけどね!
【目次】
怪物ではなく学者さんですよ †
今回のメインイベンターはフランケンシュタイン!
『乖離性』では魔創型の剣サーがモチーフとしていますね!
元ネタはイギリスの小説家であるメアリー・シェリーが書いた小説!
今月のランキング回でも触れていましたが、
フランケンシュタインは怪物の名前、ではなく!
怪物を作った科学者さんの名前なんですね!
作中だと怪物のほうには固有名詞がなく、
徹底して“怪物”呼びとなっています!
そんでは、早速その物語を見ていくとしましょうか!
怪物の話をしよう †
それは18世紀末のころ。
当時、北極にはまだ誰も到達したことがなく、
極北の地を目指す探検隊が冒険に挑み、消えていっていました。
そしてまたひとり、ロバート・ウォルトンという男が北極を目指します。
彼の船が流氷に囲まれたとき、船員たちは奇妙な光景を目にしました。
大柄な大人よりも大きな、異常とも言える体格の男が犬ぞりで通り過ぎていったのです。
さらに翌日、彼らは別の犬ぞりを発見し、凍死しかけている男を助けだします。
助け出された男の名は、ビクター・フランケンシュタイン。
彼は船の一室でベッドに横たえられると、途切れ途切れにみずからの過ちを話し始めました。
まさかの本人が語っていくスタイル!
フランケンシュタイン呼びだとちょっと文字数が多いので、以降はビクター呼びでいきますよ!
澄んだ出発、歪んだ成果 †
スイスのジュネーブで育ったビクター。
5歳のときに養子の妹・エリザベスが家に迎え入れられ、
学校で自然科学を学ぶなか、親友となるヘンリーに出会うなど、彼は幸せな暮らしを送っていました。
しかし、ビクターが大学へ進学するころ、
彼の母親が伝染病にかかり、命を落としてしまいます。
ひどく悲しんだ彼は、
「人は何故死んでしまうのか、どうにか命を取り戻すことはできないのか」
という思いに駆られ、大学で解剖学や生理学を熱心に勉強しました。
編集U「そういうスタートだったのか」
純粋な思いで始まった結果……、というのは科学系あるあるですね!
強い熱情はやがて、彼を死体の研究に走らせます。
彼は夜な夜な墓場に忍び込み、墓を掘り起こしては死体を観察するようになっていきました。
その異常さに友人たちが離れていくのも気にかけず、研究を続けたビクター。
やがて彼は、ついにみずから生命を作り出す秘法を編み出します。
彼は墓場から死体の身体を切り取っては運び出し、
それらを縫い合わせ、2.5メートルはある巨大な人間を作っていきました。
編集U「あー、それで身体中に縫い目があるのか。しかしなんでそんなデカくしたのか」
大きいほうが作業しやすいですからね!!
本にもそんな感じの理由だと書いてありましたよ!
編集U「えぇ……」
墓場から死体を運び出し、奇怪な装置や薬品を多数仕入れ、
2年のときをかけて、嵐の夜にとうとうビクターはそれを完成させます。
家の屋根を雷が撃ち、床に倒れ込んだビクターが顔を上げると、
暗闇のなかに巨大な人影が立ち上がり、動き出すのを目にしました。
再びの雷が部屋を照らし、立ち上がったものの姿をあらわにします。
ビクターは新しい生命を美しく作り上げたつもりでしたが、
稲光によって姿を見せたのは、まともに目を向けることすら恐ろしい怪物だったのです。
編集U「目を向けることすら恐ろしい
剣サーですからね!
ただ、実際剣サーばりのビジュアルだったらビクターも怪物も、
まったく違う運命を辿っていたでしょうよ……!
怪物の姿を見て正気に戻ったビクターは慌てて家から逃げ出し、ひと晩中街をさまよっていました。
翌日になって恐る恐る家に戻ってはみたものの、怪物はどこにもいません。
どこに行ったともしれない怪物の姿に怯え、やがてビクターは病に倒れてしまいます。
怪物、その悲しみ †
しばらく寝込んだビクターですが、
親友のヘンリーが看病してくれたこともあり、数日もすると回復します。
故郷にいる妹のエリザベスから届いた、
新しくジュスティーヌという養子の妹を迎えたという話も、彼の気を休めてくれました。
しかし、ビクターが怪物のことを考えなくなったころ、
突如、年の離れた小さな弟・ウィリアムが何者かに殺害されたという報せを受けたのです。
ビクターは急いで故郷に戻り、ウィリアムが殺害された現場を訪れました。
一体誰が、と悲しむ彼が背中に視線を感じて振り向くと、木々のあいだには巨大な人影が。
「怪物よ、これはお前の仕業なのか!」
叫ぶ彼の声には答えず、人影は林の中へと消えていきます。
後日、ウィリアム殺しの犯人として逮捕されたのは、
なんと養子として迎え入れられたジュスティーヌでした。
編集U「!?」
彼女のポケットにはウィリアムが着けていたロケットが入っており、
それが証拠となって、彼女は死刑に処されてしまったのです。
怪物に殺されたであろうウィリアム、そしてその罪を着せられて処刑されたジュスティーヌ。
ふたりの死に打ちひしがれたビクターは、
少しでも気分を良くしようとシャモニーの山へ向かいました。
しかし、そこで彼は自分が作り上げた怪物と再会するのです。
怒りの眼差しを向けるビクターに、怪物は言います。
「俺にも最初は優しい心があったが、
この姿のせいで会う者すべてに忌み嫌われる。
俺を作ったあんたにひとつだけ頼みがある。
それを聞いてくれれば、二度とあんたの前に現れないと誓おう」
そうして、怪物はいかにして自分が人間を憎むようになったかを語り始めました。
怪物は語る †
ビクターの家で誕生した後、怪物はどこへともなくさまよい、
やがて森で動物のように暮らすようになりました。
ある日、怪物はコテージを見つけ、そのなかで暮らす人間たちを観察するようになりました。
怪物は人間としての暮らしかたや、人と人が持つ愛情を知りましたが、
川の水面を覗けば、そこに映るのは、人間とは似ても似つかない怪物の姿。
そして怪物は、ビクターの家を出る際に持ち去った彼の服から、
怪物作成の研究に関するメモを見つけ、自分が人工的に作られた存在であることを知ります。
怪物がコテージの人間と接触を図ると、
目の見えない老人は優しく接してくれましたが、
ほかの人間は彼を恐れ、寄ってたかって暴力を振るいました。
これに怒った怪物は、人間たちが離れたすきにコテージに火を放ちます。
燃え上がるコテージを見て、怪物は喜びに打ち震えました。
ビクターのメモを頼りにジュネーブへ向かった怪物は、
その後も人に接触を図ったり、人を助けようとしたりしますが、
あるときは罵倒され、あるときは銃で撃たれ、次第に人間を憎むようになりました。
そしてある日怪物は、それでも小さな子供なら普通に接してくれるかも、
と思ってひとりの少年の前に現れましたが、やはり厳しい目を向けてきた少年は言いました。
「なんだお前は! 僕はフランケンシュタイン家の人間だぞ!
僕に何かあったら、お父様がただじゃおかないからな!」
編集U「フランケンシュタイン家の子供、ってことは……」
そう、この少年がビクターの弟・ウィリアムだった訳ですね!
つまり……!
その言葉に、やっと自分を作ったビクターの家族を見つけた、と
怪物は強い興奮と、改めて強まった人間への憎しみを覚え、少年を絞め殺してしまいます。
編集U「oh……」
少年が身につけていたロケットを持ち去った怪物は、とある納屋で眠っていた少女、
偶然にもフランケンシュタイン家の養女となっていたジュスティーヌのポケットに入れたのです。
これにより、直接的にウィリアムを殺しただけでなく、
結果的にジュスティーヌの命まで奪うことになってしまった、という……!
そして怪物の最期 †
人への憎しみを語り終えた怪物は、ビクターに自分の望みを伝えました。
「俺のパートナーになる女の怪物を作ってほしい。
そうすれば人間の前から消えていこう。
だが約束を果たすまでは、ずっとお前を見張っているぞ」
ビクターは養子の妹としてともに育ってきたエリザベスと結婚することになりますが、
その前に第2の怪物を作り上げるべく、イギリスへ渡りました。
しかし、半分ほど作業が進んだところで、ビクターはふと考えました。
もし怪物たちが子供を作って増えていったらどうなるのか、
やがて人間たちを襲い始めるのではないのか、と。
恐怖に駆られたビクターは作りかけの怪物を引き裂きましたが、
ふと顔を上げると、窓の外には恐ろしい顔で彼をにらみつける怪物が立っていました。
「よくも約束を破ってくれたな。
あんたの結婚式の夜、俺は必ず会いにいく。覚えておくんだな」
その後、怪物はビクターの親友・ヘンリーを殺害し、
ビクターの警戒も虚しく、怪物の宣言通りにエリザベスも殺されしまったのです。
編集U「バンバン死んでくな……」
追跡、その後 †
怪物はエリザベスの死に悲しむビクターを見て笑みを浮かべると、
自分を追って復讐しにくるようにビクターを挑発し、逃げていきました。
怪物は木に刻み付けるなどの形でメッセージを残し、
それを頼りにビクターは数ヵ月間、ボロボロになりながら放浪することになります。
怪物は自分が味わった寒さや飢え、孤独をビクターに味わわせたかったのです。
そして、ロシア北岸の街へたどり着いたビクターは、
異様に大きな人間が氷の海に向かっていったと聞き、後を追うように海に出ました。
氷の海でついに怪物の姿を捉えるも、氷が割れて氷山に取り残され、
凍死しかけていたところをウォルトンの船員が助け出してくれたのです。
そうして語り終えると、つぎの晩にはビクターは息を引き取りました。
しかしさらにその翌日、ビクターの亡骸があるだけのはずの部屋から物音がするのです。
編集U「この流れはもしかせんでも……?」
不審に思ったウォルトンが扉を開けると、
ベッドに横たえられたビクターの横で、巨大な男が涙を流していたのです。
ビクターの作り出した怪物が、いつの間にか船に乗り込んでいたのでした。
「何を泣いている、ビクターを殺したのは貴様だろう」
怒りを込めて言葉を放つウォルトンに、怪物は答えます。
「俺は誰からも理解されない。あんたにも分かってくれとは言わない。
俺は孤独だったせいで殺人を犯したのだ。
俺のパートナーを作ってくれなかったこの男が、この男だけが幸せになるのは許せなかったんだ。
だが心配するな、これから俺は北の地へ向かい、弔いの火を起こし、
そこで罪を償うために苦しみのなかで燃え尽きよう」
そう言ったかと思うと、怪物は船の窓を突き破って外に飛び出し、
凍てつく海の暗闇のなかに姿を消していったのでした。
~ Fin ~
編集U「意外な終わりかただな……!」
なお、はじめのうちは船員が止めようとしても北極行きを強行しようとしたウォルトンですが、
ビクターの話を聞き、一心不乱に何かに取り組むことの恐ろしさを知ると、
北極上陸を諦め、そのまま故郷へと帰っていったそうな!
編集U「まぁ確かにこんな話聞いたらちょっとな……!」
あとがき †
ってことで、今回はフランケンシュタイン回でしたよ!
映画などでは設定やら展開やらが変更されているそうなのでね!
その違いに注目して映画を見てみるのも面白いやも?
編集U「映画っつっても相当古いやつになるんじゃないか……?」
ま、まぁお話自体がいわゆる古典ってやつに入る気がしますしね!
そりゃ映画も古いでしょうよ! 多分レンタル料も安いはず!
編集U「雑な……! ところで前回の阿倍晴明、『拡散性』だと特異型だったってな」
あーれね! しかもけっこうイケメンでびっくりですよ!
個人的には男の晴明さん(ってのも変な話ですが)も『乖離性』に登場してほしいですね~!
そして某ブログのほうもね!
あんまり詳しく触れると僕の頭がメメタァされてしまいますが、
こちらのコラムともども、それとなくよろしくお願いしますよ!
そして、それとなくどころか際限なく楽しめるのが~!
そうだね、プロレスだね!!
ってことで、スターダムトーク、開幕!!
いやもうね! 10月23日の後楽園ホール大会はね!
何につけても岩谷麻優VS渡辺桃ですよ!
どッッッちゃくそにいい試合でしたね!
このジャーマンとかも美しさ120%ですよ!!
これで岩谷が勝ってさえいれば!!
嗚呼ッ!!!
そしてダブルメインと銘打たれたもうひとつの王座戦、
花月VS木村花もすさまじかったですね!
反則なしなだけあって、セコンドは介入するわ絞首刑は飛び出すわと!!
スターダムでは類を見ないハードな試合になりましたが、
激闘の果てに王者・花月が意地の防衛!
果たしてこれで花が引き下がるのかも気になりますが、
花月が他団体である仙女に殴り込んだのm【編集絞首刑】
編集U「他団体まで出すなっつってんだろ!!!」
と、ところで本日10月28日は……、年に一度のマスク・フィエスタ……、
新木場、1stRINGに、18時、集、合……!ボルトガンダムッ
【11月のネタ、は……!?】 †
コラムで取り上げてほしいキャラ、行ってほしい特集はいつでも募集中! 「この騎士ってどんな活躍したんだろう?」 「この妖精って元ネタあるのかな?」 「SRSと編集Uの考える○○ベスト5ってどんな感じ?」 などなど、『乖離性』で攻略に関係ない疑問があれば当コラムのコメント欄へ書き込んでください! SRSが可能な範囲で調べて取り上げます! 皆さまのコメント、お待ちしています! |
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参考文献 †
パーカー,スティーブ(1996)『モンスター図鑑 フランケンシュタイン』(樋口真理訳) ほるぷ出版.
前回のコラム
陰陽どうでしょう!阿倍晴明!!【垂直落下式しゃれこうべライターM】
晴明さんいらっしゃい! ってことで式神とかのお話ですよ!
某作品の式神では一目連大神とか好きでしたね!
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