ストーリー&世界観/CH.4_A_Ghost_Is_Born

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あらすじ

 セバスチャン、ジョセフとの共闘の最中、倒壊をはじめる建物。脱出を図る彼女の耳に、はぐれてしまったふたりの会話が聞こえてくる。

「無事で良かった。でも邪魔はしないでね……」

 脱出口を探すキッド。そこで彼女はルヴィクによる支配を受けようとしているレスリーを発見する。

「彼は私の器。私が支配するのだ」
「この世界を作ったのは、私だ」

 呪詛めいた言葉を繰り返し、レスリーを追い詰めるルヴィク。

 だがレスリーは自身の力でルヴィクの支配に抗い、引き金を引く。

 辛くもレスリーを保護したキッドは先を急ぐ。

「僕を……守ってくれる?」
「もちろん。それが任務よ」

 不安がるレスリーに、キッドは励ましの声をかける。しかし、突如としてレスリーにルヴィクの姿が重なる。

「あなたは悪くない。ごめんね……」

 ルヴィクの受け皿として、やはりレスリーを生かしておくわけにはいかない。キッドは自責の念にかられながらも、レスリーに銃を向ける。

 そこに、ザ・アドミニストレイターが姿を現す。

「やめろキッド! 後悔するようなマネはするな」
「わかってないのよ。彼が何になるか」
「彼が何者かを知っているから彼を必要としているのだ」
「あなたはルヴィクの目的を分かっていない」
「ルヴィクは死体だ!」

 組織に逆らうキッド。なおも任務を遂行させようとするザ・アドミニストレイター。

 だが、男の姿は突如として消え、代わりにセバスチャンが現れる。

 全ては一瞬のことだった。背を向けて逃げるレスリー。トリガーを引くキッド。そこに割って入ったジョセフが銃弾に倒れる。

 ワイヤレスの高周波が響く中、レスリーを追うキッド。だが、彼はルヴィクの支配を受けた彼は、再度姿をくらます。

 そして、ついにキッドは始まりの場所、ビーコン精神病院へ辿り着く。レスリーを止めるため、後を追うキッド。
 
 過去の記録。マルセロはザ・アドミニストレイターに提案する。

「正常な人間をSTEMに送り込めばルベン……、いやルヴィクを阻止できるかもしれません。システムを熟知している自分なら、もしかして……」
「いやそれは無茶だ。これ以上のリスクは危険すぎる。我々の方で用意する」
「経験のない人間を送りこむ……? それでは生きて帰ってこれる保証はありません」
「ではそういう人間を、見つけるしかないだろう」

 キッドはようやく理解した。自分が、単なる捨て駒であったことを。自分は組織から「生きて帰ってこなくても良い人間」として選ばれたということを。

 ビーコン精神病院の地下へと移動させられたキッド。そこは奇しくも、かつてセバスチャンが通った道であった。

 先で待つザ・アドミニストレイターは酷薄に告げる。

「失望したよ、キッド。これほどまでに単純な任務も遂行できないとは。幸いにもバックアッププランがある。与えてきたものは君のためとは限らない」

 “与えてきたもの”。その言葉が示すもの。

「注射……。私に何を入れたの!」
「システムの中で人が生き残れるか知る必要があったが、身内を犠牲にはでいない。それで君が選ばれた。おかげで私もここに入れた」

 STEMの元に向かうキッドに、ザ・アドミニストレイターは言葉を投げかける。

「君は我々に自分を預けたはずだ。君が自ら決断したことだ!」
「その見返りはなんだ? 我々の研究を破壊するのか?」
「我々を離れてどこへ行く? 誰も受け入れはしない」

 惑わす言葉に、もはや彼女は答える舌を持たない。

「ここで終わりにしてみせる」

 決然とつぶやき、キッドは先を急ぐ。

 レスリーの後を追い、ついにSTEMに辿り着いた彼女。しかし、そこにいたセバスチャンは、無言で彼女に銃を向ける。

「セバスチャン、よく聞いて。やめて、あなたと利害は一致しているはず」
「ああ。お前はただの新人刑事じゃないし、彼はただのガキでもない」
「だがジョセフを殺し、俺を撃った。この状況でお前を信用しろといっても無理だ」
「あなたは良い人よ。だから、わたしは……」

 今更、無理な話だった。セバスチャンの言ったことは真実ではない。だが、事実だったからだ。

「彼が何者なのか。少しでも知っていれば、生かしておけない理由が理解できたはず」
「馬鹿言うな、ルヴィクだろう。全てあいつが……」

 瞬間、世界が震え、ルヴィクが姿を現す。自らルヴィクに頭を垂れるレスリー。そして彼はルヴィクに取り込まれてしまう。

 揺れる世界、しかし、キッドが目にしたものはセバスチャンとは別の景色だった。

「君は失敗した」

 ザ・アドミニストレイターの声が無慈悲に響く。

「たった一つの簡単な命令を守れなかった」
「違う! これは現実じゃない。あなたもそうよ!」
「信じたいように信じるがいい。でも現に私はここにいる」
「この世界は悪夢よ……。でも、もうあなたは恐くない」
「やはり君は何もわかっちゃいない。君は大いに怖れるべきだ。君は我々のものだ。失敗したときの代償は分かっているはずだ! このままここから去れると思うなよ!」

 幾人ものザ・アドミニストレイターが彼女を取り囲む。

「僅かだった君の役目は終わった。この逃げられない世界で腐ってもらおう」
「クソくらえ! いい加減あなたをここで殺してやるわ!」

 そしてザ・アドミニストレイターとの死闘の末、ついに彼女はその眼前に銃口を突きつける。

「勝ったとでも思っているのか? はたして本当にそうだろうか。私は君と共にある。永遠に」
「あなたは知らない。私は想像以上に強い」

 引き金を引いたキッドの脳裏に、ザ・アドミニストレイターの最後の言葉が突き刺さる。

『自分自身、覚悟はできているか? 自分の行動に対して責任を取る覚悟はできているか?』

 瞬間、キッドは目覚め、現実へと帰還する。

 彼女が目にしたものは、エージェントの女性、起き上がるレスリー、無くなったルヴィクの脳、そして、意識を取り戻しかけているセバスチャン。

 手のひらに痛み。そこには、ザ・アドミニストレイターと同じ刻印が刻まれていた。

ギャラリー

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↑ルヴィクの支配に抗い、引き金を引くレスリー。

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↑葛藤の末、辿り着いた結論。“メビウス”を敵に回しても、レスリーを生かしておくわけにはいかなかった。

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↑ルヴィクに支配されたレスリー。平常時とは異なり、その瞳には強い意思を感じさせる。

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↑手を触れずにホーンテッドを爆発四散させるレスリー。ルヴィクに支配された彼は、もはや逃げ惑う子羊ではない。

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↑初めから、全てが悪夢だった。現実のキッドはセバスチャンたちと同様、STEMにつながれていた。

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↑STEMと一体化したルヴィクの脳。銃弾を撃ち込むと……。

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↑もはや微塵の迷いもない。彼女は信じる道を行く。

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↑キッドのドッペルゲンガーとの戦い。似ているのは見た目だけ。その動きは明らかに人間のものではない。

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↑ザ・アドミニストレイターとの最後の戦い。その先に待つ真実とは……?

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