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インタビュー/【三上真司氏&木村雅人氏に直撃インタビュー!】キーマンが語る新たなる“恐怖”の姿【週刊ファミ通2014年5月23日号掲載】

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 本誌5月1日号(4月17日発売)で新情報を一挙に公開した本作。しかし、いまだ多くの謎が残っているのも事実だ。そこで今回は、本作のディレクターである三上真司(みかみしんじ)氏と、プロデューサーの木村雅人(きむらまさと)氏という開発のキーマンふたりを直撃。新たなる謎を解明すべく迫った!

 ついに新情報が解禁された『サイコブレイク』。本作が目指す、“原点回帰の恐怖”とは何か? 注目情報も飛び出すスペシャルインタビュー!

市街地では開放感だけでなく違う種類の恐怖が体験できる

──『サイコブレイク』の新しい情報が一挙に公開されました。そこで、新情報を踏まえ、本作について、改めて三上(みかみ)さんと木村(きむら)さんに話をお聞きします。まず、扉を飾ったセバスチャンのイラストは衝撃的でしたね。

三上真司氏(以下、三上) パッケージを飾るアートですね。『サイコブレイク』のタイトルロゴの“P”は、昔使われていた手術用の医療器具がモチーフなのですが、主人公のセバスチャンに迫る恐怖を表現できていると思います。

──崩壊した都市が舞台として登場することも、初めて明かされました。

木村雅人氏(以下、木村) いろいろなシチュエーションが用意されていて、そのひとつに市街地があるんです。

三上 市街地までは、“暗くて狭い”という怖さを味わえますが、市街地に出ることで一気に視界が開けます。ずっと閉塞感を感じ続けるのはしんどいでしょう。市街地では、開放感を感じてもらいながらも、そこまでとは違う種類の“恐怖”が体験できますよ

木村 エリアを進むごとに現実と虚構の境界線がおぼろげになり、ここで劇的な変化が訪れます。世界の謎も徐々に解けていきますね。

三上 市街地でもさまざまなシチュエーションが楽しめます。開発スタッフの熱意で、当初予定していたよりエリアが増えているんです。たとえば、工事現場はいつの間にかスタッフが作成していたもので、初めて見たときは驚かされました(笑)。

木村 もちろん、三上(みかみ)さんが築いたゲームの“骨格”は揺るぎないので、ゲームバランスが崩れるようなことはありません。むしろ、起伏に富んだプレイが楽しめるので、結果としては非常によかったと思います。

──市街地には、消防士や警察官だったと思しき多彩な敵が登場するようですね。

木村 あれは“ホーンテッド”という人型の敵です。敵の種類はマップの構成などを考えて当初より削ったくらいで、そのぶんひとつひとつを丁寧に作り込むことに専念しました。

三上 『サイコブレイク』の世界にあるリアリズムを崩さないよう、巨大なモンスターといった理解を超える敵は出てきません。その代わり、“実際にいてもおかしくない”部分は残すように敵をデザインしています。

木村 “こんなヤツがいてもおかしくない”とユーザーに感じてもらえるリアリティーは、非常に大切にしました

──敵といえば、『サイコブレイク』ファンのあいだでは、左ページの上の画面にいる“ボックスマン”人気が高いですね。

三上 正式な名称は“キーパー”です。この名前には意味があります。すでに公開されているトレーラーで、病院の監視カメラに登場する“ルビック”という男がいるのですが、彼とキーパーには密接な関係がある。ゲームを進めれば、その名前の意味もわかりますよ。

木村 非常にタフで、静かに迫ってくる様子は、相当怖い。キーパーとの戦いは、本作のコンセプトを如実に表していますね。

──そのコンセプトとは?

木村 生き残るために、敵をどう倒せばいいのか、いかに逃げればいいのか、その手段をユーザー自身が考えるゲームということです。銃を使ってもいいし、トラップを利用してもいい。“スニークキル”もあります。プレイヤーが所持できる弾丸数が少ない本作では、ナイフひとつで敵を倒せるこのスキルは有効ですよ。

三上 スタッフのあいだでも、スニークキルを好むタイプと、銃をガンガン撃って進む“武闘派”タイプに分かれましたね。

木村 スニークキルはコツをつかめば使いやすいですし、成功したときの爽快感もありますから。プレイする人によって進めかたはまったく異なるのですが、もちろん、どのスタイルでもゲームは進められます。好きな方法で楽しんでほしいですね。

むき出しになった本能そこから感じる怖さを表現

──本作の難易度はいかがでしょうか?

三上 ゲーム的にはクラシックスタイルですが、コアなゲーマーがプレイしても楽しめるし、ゲームをあまりプレイしない人向けには“カジュアルモード”という、難易度の低いモードも用意しています。銃を構えただけで照準がピタッと合うので、ストーリーや世界観を楽しむのにも適していますよ。

木村 セバスチャンはふつうの刑事なので、超能力が使えるようなことにはなりません。成長により、スタミナやアイテムのストック数が増えますが、基本は僕らと変わらない。だからこそ、戦略が重要となるんです。

三上 トラップも戦略要素のひとつです。わりと意地悪なところに仕掛けてあるので、ピンチのときは憎らしいですが、逆にそれを利用して敵を倒せます。マヒなどの効果がある特別なボウガンも使えるので、あらゆる手で生き残る道を探すことになりますね。

──戦略を立てるにはある程度のトライ&エラーが必須ですが、それをストレスと感じさせないようにするのは難しくありませんでしたか?

三上 そうならないよう、セーブポイントを調整しています。倒された場所からすぐに復活できるようだと、“死”に対する緊張感が薄れてしまいますが、失敗した場所に行き着くまで長いとダルいですよね。その中間、ちょうどいいポイントを設定しました。

──ストレスがまったくないゲームは、逆に物足りなく感じてしまうこともありますしね。

三上 サバイバルホラーでは、“ストレスからの解放”も重要な要素です。ある程度、ゲーム的なストレスと怖さからくるストレスを体感して、そこから解放されたときの快感を味わってもらいたい。これも『サイコブレイク』の味のひとつだと言えます。

木村 恐怖というストレスをユーザーに与えるゲームですが、途中でつらくなって投げ出すようなことはないように調整しています。

三上 これは、グラフィックの力も大きい。恐怖感はもちろん、ユーザーがモチベーションを維持できるように仕上げるため、グラフィックにはかなり注力しました。さらに、プレイに集してもらえるよう、ユーザーインターフェースもシンプルにしています。できるだけ画面内のゲーム的な情報を少なくして、恐怖をダイレクトに味わってほしいので。それは音楽も同じで、ずっとBGMが鳴り続けるような作品ではありません。環境音と効果音をベースに、部分的に音楽を使うことで効果を上げています。空間や距離によって銃声も変わります。

木村 見えないところからも音がするんですよ。姿は見えないのに音だけが近づいてくる。そのときの怖さはスゴイです。何度もプレイしているはずの開発スタッフも、「怖い」と言っているくらいなので。

三上 音もなく近づいてくるキーパーもいれば、銃を撃つホーンテッドもいますし、仲間を呼び寄せる敵もいます。怖さの質が、キャラクターによって違うんです。木村敵によって戦闘のテンションが変わるので、単調になることはありません。

三上 養殖場でエサに群がる魚を見て怖くなったことはありませんか? ああいった、むき出しになった本能から感じる怖さを表現するのも、本作の狙いですね

──新たな情報が待ち遠しいですね。

木村 そう遠くないうちにお届けできるかと。

三上 ビッグな発表が控えているので、もう少しだけお待ちください!

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