編集部コラム/7人の小人は出てこない!ロシアン白雪姫!!
書き手:垂直落下式しゃれこうべライターM(Twitter)
プロレスは芸術だ!!
新アーティスト王者、爆誕ッ!!!
岩谷麻優、鹿島沙希、そして中野たむ!
9月30日のスターダム名古屋大会、昼の部でこの3人が新たな王者n【編集タイガー
編集U「今日の話はなんじゃらほい!!!」
な、え、どういうテンション……!?
困惑しながらも、さておき!
もう10月に入って今年も残り3ヵ月! 週刊しゃれこうべ!!
10にまつわるレスラーならパーフェクテンことタイ・デリンジャー推し、SRSライターMです!!
童~話は続く~よ~、ど~こまでもォ~!
と、いうことで!
またまた童話のエピソードトークでございますよ!
今週取り上げるのは、これまた超有名どころ、白雪姫でございます!!
【目次】
白雪姫ですよ †
さぁて今回のお話は白雪姫!
『乖離性』では童話型、ではなく特異型スノーホワイトとして登場していますね!
編集U「そう言えば童話型じゃないのか」
そこはホラ!
童話型はあくまで騎士が童話に扮したタイプ、ってことじゃないですかね!
編集U「 童 話 型 赤 ず き ん 」
か、過去の人気投票でさりげなく大量票を獲得していた赤ずきん……!
すると童話型と特異型の線引きがなかなかに謎ですね……!
ま、まぁそれはさておき!
チャチャっと本題に戻りましょうか!
赤ずきんだけに!!
編集U「ネタが古いんだよ!!」
それよりもですね!
白雪姫、と言ったら「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」
のフレーズでおなじみ、これまた知らない人のほうが珍しいレベルでしょう!
しかしもちろん有名なパターンをそのままご紹介、ではなく!
今回はロシアに伝わる白雪姫の類話、『オレチュカ』を見ていきまっしょい!
前回のベトナム版シンデレラとは違ってグロはないのでご安心を!
はじまりはじまり †
昔々、ロシアにあったとある王国でのお話です。
王様とお妃様にはオレチュカという美しい娘がおりましたが、
オレチュカが小さいころにお妃さまは亡くなってしまいました。
その後、王様は新たな妻を迎えます。
オレチュカの継母となったその女性はそれなりの美しさでしたが、
彼女は日に日に美しく成長するオレチュカに嫉妬するようになります。
編集U「まさかのラグネル登板」
元ネタのエピソード的には真逆の性格なんですけどね!
詳しくは2015年11月のUTSUWA回ガウェイン回をチェケ!
さて、継母は鏡に向かって問いかけます。
「鏡よ鏡、世界中で一番美しく、一番薔薇の花に似て、
そして一番色が白いのは、この私かしら?」
しかし鏡の返答は彼女が期待するものとは違いました。
「世界中の誰より美しく、薔薇の花に似て、そして色が白いのはオレチュカです」
編集U「この代役は……、いるか……?」
せっかくなんでね!
継母は鏡の言葉に腹を立てると、壁から取って床に叩きつけ、鏡を割ってしまいます。
継母はつぎの日も、そのまたつぎの日も別の鏡に問いかけましたが、
いずれも満足する答えは得られず、割れた鏡が増えるだけでした。
ちなみに、どうも昔話は同じ場面を3回語るパターンが多いとかで、
この鏡のくだりだけでなく、今回はこの後もくり返しのシーンが出てきますよ!
編集U「ほ~」
オレチュカに嫉妬の炎を燃やした継母は魔女を呼び出し、
自分より美しいこの娘をどうにかできないか、と相談します。
すると、魔女は御者と女中を呼び出し、森の中でオレチュカを殺すように命じます。
そして、彼女を殺した証拠として、その血でハンカチを染めてくるように、と言い渡しました。
御者と女中はオレチュカを森へ連れていきましたが、
何の罪もない彼女を手にかけることはできず、彼女を逃がしてあげました。
そして、御者は森にいた鶏を捕え、その血でハンカチを染め、継母と魔女に渡したのです。
編集U「死体確認は大事ダナー」
ちなみに、別のパターンだとハンカチに血なんてレベルではなく、
オレチュカの内臓を持ってこいという命令が出ていたります!
編集U「それはグロすぎるだろ……」
その場合は猪やら鹿やらの内臓を持っていくことになるんですね~!
ってことで、継母と魔女はオレチュカが死んだと思って大喜び!
しかしオレチュカは森の中に逃げて行ったのでした!
ある日、森の中 †
さて、道も見えぬ森をさまようオレチュカ。
かなり長いこと歩いた先に、彼女は鶏の足と犬の足の上にある小さな家を見つけます。
編集U「……何だって?」
これまた謎ですが、とにかく小さな家を見つけたってことですよ!
編集U「あ、ってことはここで小人か」
と、思うじゃないです~?
背中を向けているその家に、オレチュカは語りかけます。
「小さな家さん、小さな家さん。
こっちに顔を向けて、森に背中を向けてくださいな」
すると家はくるりと向きを変え、オレチュカに入り口を見せます。
彼女が家の中に入ると、そこにはバーバ・ヤガーが住んでいました。
バーバ・ヤガー、ってのはロシアに伝わる老いた魔女のことですね!
個人的にはバーバ・ヤーガって表記のほうがよく見かけますが!
バーバ・ヤガーと挨拶を交わすと、オレチュカは自分が継母に命を狙われていることを相談します。
親切な魔女は、そんなオレチュカにこう言いました。
「6つの首を持つ竜がやって来るからずっとはいられないが、
アンタを一泊させて髪を洗ってやることはできる。
夜が明けたら、私の毛糸玉を持って姉の家に向かうといい」
そうして、バーバ・ヤガーの家で一夜を過ごしたオレチュカは、
教わった通りの道をたどっていきます。
すると、同じように鶏の足と犬の足に乗った小さな家が見つかりました。
編集U「1個目の家でも気になったが、そんな小さいのにオレチュカは中に入れたのか……?」
例によってとくに説明が記載されていなかったので謎ですが、
ガリバートンネルよろしく中に入ると身体が小さくなる機能があるのか、
もしくは鶏と犬がとてつもなくデカいかですね……!!
オレチュカが中に入ると、先ほど出会ったバーバ・ヤガーの姉が彼女を出迎えます。
妹と同じように、老いた魔女はオレチュカを迎えてくれましたが、
彼女は12の頭を持った竜が来るから、一泊させてあげることしかできない、と言います。
編集U「竜の首が増えてるな」
意味はよく分かりませんがねッ!!
そして翌日、オレチュカはバーバ・ヤガーの姉から小さなハンマーをもらい、
魔女たちの一番上の姉が住む家への道を教わると、再び歩き出します。
すると再び鶏の足と犬の足の上に立つ家を見つけ、
その中でバーバ・ヤガー三姉妹の長女に出会います。
バーバ・ヤガーの長女も、やはり竜が来るからと、オレチュカを一夜だけ泊めてくれます。
長女の話では、竜は18の首を持っているとのことでした。
オレチュカは小さな鶏肉をふるまわれ、その骨を持っておくようにと言われます。
そして、バーバ・ヤガーの長女はオレチュカにその後の進みかたを示しました。
「夜が明けたら、三女からもらった毛糸の玉を転がし、その後を追いなさい。
するとやがて水晶の山にたどり着くだろう。
そうしたら、今度は次女の渡したハンマーで鶏の骨を叩くんだ。
それでアンタは山の頂上にある水晶の宮殿に行けるはずだ」
編集U「骨をハンマーで叩くと山の頂上に行ける……?」
く、砕いた骨をピッケルよろしく水晶にブッ刺して登っていく、とか……?
編集U「フィジカルがすごい」
12人の兄弟 †
なんやかんやで水晶の山を登り切り、オレチュカは水晶の宮殿へとやってきました。
中に入ってみますが、そこには誰もいません。
ひとつ目の部屋でオレチュカは履いていたスリッパを脱ぎます。
ふたつ目の部屋に入ると、ひとつの机に12人分の食事が用意されていました。
彼女は羽織っていた毛皮を脱ぎ、つぎの部屋に向かいます。
3つ目の部屋には12のベッドがあり、そこで彼女はスカーフを取ります。
そして4つ目の部屋で、天蓋の付いたベッドを見つけました。
彼女はふたつ目の部屋に戻って食卓のパンをひと切れもらうと、
4つ目の部屋に入って鍵をかけ、ベッドで横になります。
すると、彼女が眠るか眠るまいかというときに、
宮殿の上に暴風が吹き、稲妻が轟きます。
そして、12羽の鷹が飛んでくると、
宮殿に入った鷹たちは人間の若者に姿を変えたのです。
編集U「お、ここで7人の小人要素が入って来るのか」
若者たちは宮殿にオレチュカがいることに気づくと、
鍵のかかった扉越しに彼女に呼びかけます。
「どうか扉を開けておくれ。
君が年をとっているなら僕らのお姉さんになるし、
若いのであれば僕ら兄弟の誰かのお嫁さんになればいい」
この声にオレチュカが扉を開けると、12人の兄弟たちは大喜びです。
そして食卓に着くと、一番下の弟の皿にあったパンがひと切れだけありません。
そのひと切れをオレチュカが食べたことが分かると、
彼女はその末弟の花嫁になることになったのでした。
そして、彼らは仲良く暮らしたのです。
編集U「めでたしめでたし」
いやまだ終わりませんから!!
はっぴーえんど †
さて、舞台はオレチュカがもと住んでいた宮殿に戻ります。
オレチュカが死んだと思ってご機嫌な継母は、
ある日再び鏡の前に行き、「一番美しいのは誰か」と問いかけます。
それに対し、やはり「オレチュカが一番美しい」という答えが返ってくると、
鏡を投げ捨てた継母は再び魔女に相談し、
魔女はみずからオレチュカを探しに向かうことにしました。
編集U「してねぇんだよなぁ……」
占いによってオレチュカの居場所を突き止めた魔女は、
乞食のふりを宮殿に入ると、彼女を歓迎したオレチュカにリンゴを手渡します。
オレチュカがリンゴを喉に詰まらせて倒れると、魔女は満足げに去っていきました。
外から帰ってきた鷹の兄弟たちはオレチュカの死を悲しみましたが、
彼女を棺に入れようと持ち上げると、その拍子でオレチュカがリンゴを吐き出し、息を吹き返したのです。
兄弟たちは知らない人を宮殿に入れないように、と言い付けましたが、
その後再びやってきた魔女にまたもオレチュカは騙され、今度は毒の指輪をはめられて倒れてしまいます。
編集U「学習しろ!!!」
またも悲しみに包まれた兄弟たちですが、
彼女と結婚した末弟が思い出の品として取って置こうと、
彼女指輪を抜き取ると、またまた彼女は目を覚ましました。
兄弟たちはオレチュカに他人を招き入れないように強く言いましたが、
三度やってきた魔女が渡した毒のイヤリングにより、オレチュカは三度目の死を迎えます。
そのころ、オレチュカの父である王様は、
じつは生きていたという娘を探し、国から国へと渡り歩いていました。
そして、彼はやがて水晶の宮殿にたどり着きます。
王様を歓迎した兄弟たちは、末弟の花嫁が死んでしまった悲しみを話しました。
そこで王様も花嫁を弔おうとしたところ、棺に眠っていたオレチュカの姿に驚きの声を上げます。
そして、彼女を土葬する前に形見の品を、とイヤリングを外すと、
またまたオレチュカは蘇ります。
そして、彼女は王様に継母のやってきたことをすべて話したのです。
王様は娘とともに兄弟たちを自分の国に招き入れることにします。
そして国に帰るとすぐさま継母と魔女をひっ捕らえ、
彼女たちを荒馬の尻尾にくくりつけると、そのまま馬を荒野へ向けて放ってしまいました。
こうして平和を手にしたオレチュカは、
鷹の兄弟の末弟と改めて結婚式を挙げ、幸せに暮らしたのでした。
~ めでたしめでたし ~
あとがき †
ってことで!
今回は白雪姫回でしたよ!
こっちのバージョンが先なのか、7人の小人パターンが先なのか、
オリジナルはどこにあるのかを考えたりするのも面白いですよね~!
編集U「しかも豊富にあるからコラムのネタにも困らんな……」
言いかたッ!!
事実ですが!
前回のベトナム版シンデレラに比べるとキャラは薄い感じですが、
個人的には3回くり返すくだりが本当に多くて興味深かったですね~!
カムには強化人間的な悲しみを見出せますよね!
来週は毎月恒例のアレですが、果たしてその後も童話続投か、
はたまた『乖離性』キャラで学ぶ○○神話とかになるのか、どうなるやら!
さて!
それでは恒例&お待ちかねのォ~!
スターダムトーク、スターッツ!!
編集U「尺がァ……、ないんだなァ……」
悲しみッ!!
しかし名古屋大会は昼夜ともに大注目ですよ!
まずは昼の部で行われた赤いベルトの王者・花月と白いベルトの王者・渡辺桃の一騎打ち!!
スターダム史上初のダブルタイトル戦という超ビッグマッチ!
結果はダブルKOのドローに終わりましたが、こォ~れは生で観たかった!!
あぁそして!
昼の部でアーティスト王座を獲得した岩谷でしたが、
夜の部ではジャングル叫女と刀羅ナツコにゴッデス王座を奪われてしまうというッ!!
来週、10月13日からはタッグリーグ戦も始まるというのに!
いやしかし、このリーグ戦で優勝して再び王座にいd【編集スリーパースイング】
編集U「尺ねぇっつってんだろ!!!」
と、ところで……、岩谷の新衣装も……、いい、ですよ、ね……!ケンプファーッ
【続投か、神話行きか!】 †
コラムで取り上げてほしいキャラ、行ってほしい特集はいつでも募集中! 「この騎士ってどんな活躍したんだろう?」 「この妖精って元ネタあるのかな?」 「SRSと編集Uの考える○○ベスト5ってどんな感じ?」 などなど、『乖離性』で攻略に関係ない疑問があれば当コラムのコメント欄へ書き込んでください! SRSが可能な範囲で調べて取り上げます! 皆さまのコメント、お待ちしています! |
過去のキャラコラム一覧 †
参考文献 †
金成陽一(1991)『誰が「白雪姫」を誘惑したか』 大和書房
前回のコラム
エピローグにグロを添えて!シンデレラinベトナム!!【垂直落下式しゃれこうべライターM】
シンデレラって知ってるかい……、昔、世界各地で粋に語られたっていうぜ。
いまの世の中、ヨーロッパ版だらけ! うかうかしてる奴はベトナム版でバッサリだ!!
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