編集部コラム/マジ苦難!オデュッセウス頑張り物語!!(後編)
書き手:垂直落下式しゃれこうべライターM(Twitter)
頂点と未来が交差する夢のカード!
名古屋の地で名勝負の炎が燃える!!
っこれは現地で観たかったァァー!!
岩谷麻優とAZM、そして花月とスターライト・キッド!!
こんなんいい試合になるしk【編集ジャーマン】
編集U「後編なんだからさっさと始めろ!!!」
タシカニタシカニ。
ってことで先週に引き続き、オデュッセウスのエピソードでございますよォー!!
ちなみに前編はこちら!
【目次】
前回までのオデュッセウスは †
さて前回、トロイア戦争終結後に故郷へ帰ろうとしたオデュッセウス!
が、いろいろあって素っ裸でアルキノオス王が統治する島に流されてしまう!
その高貴さを王は見抜き、彼を招待した宴のなか、
王は身分を偽るオデュッセウスにみずからの過去を語らせたのです!
聞けば、オデュッセウスは故郷へ向かう途中、ひとつ目巨人のキュプクロプスを殺してしまい、
その結果、キュプクロプスの父・ポセイドンの怒りを買うことに!
おかげで嵐という嵐に見舞われ、巨人に部下も死にまくるという大惨事!
悲劇の果てに流れ着いた島で出会った魔女・キルケは、
オデュッセウスが故郷に帰るには、冥界へ旅立たねばならないと告げるのでした!!
さて、果たしてその真意とは!!
編集U「あらすじ乙~」
さて、この冥界行ってらっしゃい発言ですが、
何も暗に〇ねと言っているのではなく、文字通り冥界に赴き、
予言者・ティレシアスの言葉を聞く必要がある、ということだったのです!
しかしそれこそ命を落とす危険のある話であり、
オデュッセウスもかなり苦悩しますが、とうとう覚悟を決めて冥界へ向かうのでした!
死せる者たちとの語らい †
オデュッセウスと彼の部下たちは船に乗り、
キルケが教えた方法に従い、櫂をこぐことなく、風の吹くままに航海を続けます。
すると船はやがて
オデュッセウスはそこで指定された場所に穴を掘り、
ミルクと蜂蜜、酒、水を混ぜた酒と白い大麦の粉を死者に捧げました。
続いて故郷に帰ることができたらさらなる捧げものを贈ることを誓い、
生贄として連れてきた羊の喉を切って血を流すと、黒い血を求めて死者の魂が集まってきました。
老若男女、市民も戦士も混ざった死霊の群れは恐ろしいものでしたが、
オデュッセウスは辛抱強くティレシアスが現れるのを待ちます。
やがてティレシアスの霊がやってくると、
ポセイドンの怒りによって帰郷は困難を極めること、
しかし故郷に帰ることは不可能ではないこと、
家畜を害さず、国に帰ることだけに専念すれば帰郷できるであろうことを告げました。
なお、ここで続々と幽霊たちが登場するのですが、
何気にアキレウスの霊も登場していたりします!
オデュッセウスは彼が生前も尊敬を集め、
死してなおアキレウスは死者の王であると慰めるのですが、
「命なき死人になるよりも、貧しい農奴として生きるほうがましだ」
と一蹴されてしまうんですね~!
編集U「ほ~、格言とかだと不名誉な生より名誉ある死、
って感じのが多いイメージなだけに意外だな」
名誉の死で終わりかと思いきや、
その後の死霊ライフが思った以上にしんどかった、的なことですかね……!
さておき!
死霊たちと言葉を交わし終わると、
オデュッセウスは船に戻り、キルケの館へと帰りました。
そして、これから越えることになる難所の切り抜けかたを教わり、
キルケが作り出した風によって、オデュッセウスたちは再び航海に出るのでした。
編集U「いろいろ不安な発言だな……!」
困難苦難の雨あられ †
キルケに送られた後、オデュッセウスたちは第1の困難に遭遇します。
それは、多くの船乗りの命を奪ったセイレーンの存在です。
編集U「半獣型がこんな形で活きるとは……」
編集U「めちゃグロ~」
ちなみにセイレーンは英語のサイレンの語源になったとかなんとか!
しかし事前にキルケから対策を聞いていたオデュッセウスは、
部下たちの耳には蝋で作った耳栓を詰めて船倉にこもらせ、
自身の身体は帆柱にがんじがらめに縛り付けることで、この難関を突破します。
しかしその先で、今度は海の怪物・スキュラ、
船を飲み込む渦・カリュプディスがオデュッセウスたちを待ち受けていました。
またまたちなみに、このスキュラの姿に関しては諸説あり、
やれ上半身は人間の女性で下半身がタコ、あるいは犬の集合体になっているやら、
やれ上半身は女性で腹部から犬の上半身が6つ生え、下半身は魚であるやら、
とにかくヤバい化け物なのだそうで!
編集U「でも一応女なのか」
ええ!
最初から化け物だったとも、グラウコスという海の神を巡り、
魔女・キルケと恋敵になったことで化け物にされたとも言われていますよ!
編集U「キルケェ……」
スキュラによって優秀な部下を一気に6人も食われてしまいましたが、
なんとかここも切り抜け、オデュッセウスたちはトリナキエという島に到着します。
そこは太陽神・ヘリオスが統べる島であり、
陽気に恵まれた土地には大きく育った牛などの動物が暮らしていました。
しかし、ここでティレシアスの言葉がオデュッセウスの頭をよぎります。
「帰郷の途中、決して家畜を害してはならぬ」
そしてキルケもまた、ヘリオスの島では行いに注意せよときつく助言していたのです。
島にたどり着いたころから風向きが変わり、島を離れられなくなりましたが、
オデュッセウスは部下に、島の動物には手を出さず、船の食料で食いつなぐように命令しました。
が、到着から1ヵ月後、なんと部下はオデュッセウスの命令を無視し、
島の牛を捕えてその肉を食べてしまったのです。
オデュッセウスは慌てて神に祈りを捧げたものの、
ヘリオスは激しく怒り、彼らに罰を与えるよう、ゼウスに訴えたのでした。
その後、風向きが変わってオデュッセウスたちは船を出しましたが、
そこにゼウスの雷が下り、船は砕かれ、オデュッセウスの部下たちは海に呑まれていったのです。
オデュッセウスは割れた木材になんとかしがみつき、
その後女神・カリュプソの島へと流れ着いたのでした。
「……そして、7年後に島を出たところで再び嵐に飲まれ、
いま、この場所へと流れ着いたのだ」
オデュッセウスが苦難の旅を語り終えると、
その壮絶さに王宮中の人間が涙を流しました。
そして、アルキノオス王は改めてオデュッセウスを国に帰すことを誓い、
多くの財宝を彼に贈るとともに、立派な船でもって彼を送り出したのでした。
そして故郷へ †
故郷へ向かう船のなか、これまでの苦労もあってか、
オデュッセウスは眠りに落ちてしまいますが、
意外にも船は無事に故郷・イタカへとたどり着きます。
船乗りたちはオデュッセウスを起こさないように毛布ごと島へと運び出し、
アルキノオス王が贈った財宝も、彼のそばへと置いていったのでした。
編集U「え、もしかして寝かせまま帰った?」
帰りましたよ!
編集U「えぇ……」
さて、しばらくしてオデュッセウスは目を覚ましますが、
あたりは霧に包まれており、どこの島に着いたのかも分かりません。
じつは、イタカの貴族たちはオデュッセウスが死んだと思っており、
彼の妃・ペネロペイアに求婚しまくっている、という状況でした。
編集U「セリフが地味にアーサー王の心をえぐるな……!」
そんなときに寝ているオデュッセウスが発見されては危ない、
ということで、女神・アテナが霧を発生させて彼を隠していたのです。
様子を見に来たアテナと出会ったオデュッセウスは警戒して身分を偽りますが、
アテナはそんな彼を「まったく神相手に大した男だよ」と笑いつつ、
イタカ内でも動きやすいように魔法でオデュッセウスを奴隷の格好に変えてあげます。
こうして、正体を隠したまま自分の王宮へと戻ったオデュッセウスは、
そこで成長した息子のテレマコスに出会ったのでした。
立派な青年となった息子の姿に感動しながらも、
彼から聞いた王宮やペネロペイアの状況に、オデュッセウスは怒りで身を震わせます。
ちなみに、テレマコスは父・オデュッセウスを探して遠方にいたのですが、
これまたアテナがひとっ飛びして呼び戻していたのです!
ペネロペイアに求婚していた貴族たちは、
邪魔なテレマコスを消そうと暗殺者をそこかしこに配置していたのですが、
アテナパゥアーのおかげで暗殺者は全スルーして国に帰ることができたのですね!
そして、テレマコス帰国の報せがペネロペイアのもとに届くころ、
周りに人がいないのを確認してから、オデュッセウスはテレマコスに正体を明かし、
話を疑った息子との押し問答の末、ついに納得した息子と喜びの抱擁を交わしました。
しかし、ふさわしいときまで自分の正体は明かさぬよう息子に命じ、
ペネロペイアに謁見した際にも、自分はトロイアで戦った戦士であるとだけ語りました。
オデュッセウスは生きている、という情報をさりげなく明かしたものの、
ペネロペイアは貴族たちと約束した、再婚相手を決めるまでの期限が迫っている、と嘆くのでした。
自分が留守のあいだに妻を泣かせる貴族たち!
これにはオデュッセウスの怒りも爆発寸前!
果たして、その末路とは!!
復讐の大弓 †
オデュッセウスが王宮に入ってから少し経ったある日、
ペネロペイアは大広間に貴族たちを集めて言いました。
「ここに、真っすぐ並べた12本の斧があります。
ここにある大弓を使い、この斧に開けられた穴に矢を通すことができた者。
その者をわたくしの夫といたします」
貴族たちが難色を示しながらも挑戦しますが、
穴を通すどころか、弓の張りが強すぎて満足に構えることもできません。
すると、みすぼらしい姿のまま、オデュッセウスが挑戦に名乗り出ます。
貴族たちは彼を馬鹿にして笑いますが、ペネロペイアは許可を出します。
しかしここで、テレマコスが口をはさみます。
「母上、この弓は私のもの。であれば、その扱いも私に一任していただきたい。
ここは私が収めますから、どうか母上はお部屋にお戻りください」
そう言って、テレマコスはペネロペイアや侍女たちを会場から出し、
会場の出入り口をしっかりと封鎖すると、オデュッセウスに弓を渡します。
オデュッセウスは弓を軽々と引くと、
いとも簡単に斧の穴を通して矢を射ってみせました。
貴族たちに向き直ったオデュッセウスはぼろ布をかなぐり捨て、
第2の矢をつがえながら言いました。
「つぎは、誰も射抜いたことのない標的を狙おう」
貴族たちが顔をしかめる間もなく放たれた矢は、
ペネロペイアに求婚していた男のなかでも、
とくにテレマコスを消す気の強かったアンティノオスという男の首を射抜きました。
編集U「これは……、虐殺の予感!!」
逆上する貴族たちに、オデュッセウスは怒号を叩きつけます。
「犬め! 神々の怒りを忘れ、よくも俺の妻に求婚などしたな!
いま、おまえたちに破滅が訪れたのだ!」
青ざめ、慌てて逃げ出そうとする貴族たちでしたが、
オデュッセウスの放つ矢が、テレマコスの振り下ろした剣が、
つぎつぎと貴族たちを赤く染め上げていきました。
編集U「壮絶~」
その後、貴族たちに通じていた侍女を集めて血だまりを掃除させ、
ついでのその侍女たちも吊り首の刑に処すると、
とうとうオデュッセウスはペネロペイアに自分の正体を明かしました。
出征から20年も経っていただけに、
オデュッセウスが生きていたこと自体が信じられないペネロペイア。
しかし、オデュッセウスがトロイア出征前に作った、
ふたりだけの秘密の寝台の話をすると、夫が本当に生還したことが分かり、
ふたりは抱き合い、涙の口づけを交わしたのでした。
~ めでたしめでたし ~
編集U「後半が急にバイオレンスだったな……!」
智将と言えどもやはり英雄、怒らせたら怖いですね……!!
あとがき †
ってことで!
オデュッセウス物語、ここに完結ですよ!
ちなみにですが、この苦難てんこ盛りな帰還の旅なぞらえ、
長い冒険のことを“オデュッセイア”、“オデッセイ”と言ったりするそうな!
ゲームタイトルでもけっこう見かけますね!
編集U「ほ~、しかし今回もアーサーの扱いが……」
HAHAHA!
いやぁ、前回出たから今回はいいかと思ったんですけどね!
コメントでちょっと期待する気配もありましたから!!
そうそう、コメントと言えばイベストですよイベスト!
またケルト神話要素増えてきましたね!
来週は第2週なのでアレ回ですが、
そのつぎあたりでまたケルトに入るのもあり、かも……!?
しかしオデュッセウスも長旅でしたがね!
レスラーのキャリアもある意味栄光と困難に満ちた旅ですよね!
そんな強引なドリブルから、スターダムトークのお時間ですよォー!!
冒頭でも触れました頂点VS未来のドリームカード!
現地観戦はできなんだですが、聞けばAZMパイセンが岩谷に勝ちかけたという超熱戦だったそうで!!
いやもうこれは本当に生で観たかった!!!
パイセンと並んで輝かしい未来を感じさせるキッドもね!
シングル最高峰の赤いベルトを持つ花月相手に大健闘!
試合後には珍しく花月から実力を認めるコメントまで出たってんですから!!
この試合こそ観られませんでしたが、
来週、8月12日の後楽園ホール大会は岩谷と花月の王座戦が待っt【編集コースター】
編集U「長い本編に長いトーク重ねんなってんだよ!!!」
そ、その前の、8月8日……、マーベラス後楽園ホール大会での岩谷VS彩羽匠も、必、見……!グスタフ・カールッ
【来週は恒例の】 †
コラムで取り上げてほしいキャラ、行ってほしい特集はいつでも募集中! 「この騎士ってどんな活躍したんだろう?」 「この妖精って元ネタあるのかな?」 「SRSと編集Uの考える○○ベスト5ってどんな感じ?」 などなど、『乖離性』で攻略に関係ない疑問があれば当コラムのコメント欄へ書き込んでください! SRSが可能な範囲で調べて取り上げます! 皆さまのコメント、お待ちしています! |
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参考文献 †
楠見千鶴子(2001)『ビジュアル版 ギリシア神話』 講談社.
前回のコラム
マジ苦難!オデュッセウス頑張り物語!!(前編)【垂直落下式しゃれこうべライターM】
今週が後編なんだから前回はそりゃ前編ですよ!
代役祭りでなかなかにカオスですね!!
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