編集部コラム/マジ苦難!オデュッセウス頑張り物語!!(前編)
書き手:垂直落下式しゃれこうべライターM(Twitter)
輝くふたつのVサイン!
岩谷&鹿島が2度目の王座防衛に成功!!
いよーしよしよし!!
またまた大阪まで行って防衛戦を見届けましt【編集エスパルダ】
編集U「出でよ、オデュッセウス!!!」
た、確かに今週もオデュッセウス回ですけど……!
なにも決闘者みたいな言いかたしないでも!
んじゃそういうことで!
深夜バスでの移動は全然寝れませんでした! 週刊しゃれこうべ!!
鹿島沙希の技なら起死回生ことトケ・エスパルダ推し、SRSライターMです!!
ってことで、先週に引き続きオデュッセウス回なエピソードトークで行っちゃいますよ!
しかも!
話が長いので久しぶりに前後編でお届けしますのよ!
それでは、いざいざ!
【目次】
一難去ってまた受難 †
さて、前回ご紹介したように、
トロイ(ア)の木馬という奇策をもってトロイアを滅ぼしたオデュッセウス!
ギリシアを勝利へと導いた智将でございます!
そんな彼は戦いの後、故郷・イタカへ向かうのですが、
嵐という嵐に襲われ、財宝も失い、部下たちも倒れていくという大惨事!
これはオデュッセウスがとある神の怒りを受けたことに起因するのですが、それはのちほど!
んでは、その受難ストーリーを見ていくとしましょう!
物語は、受難の後半、オデュッセウスがとある島に流れ着いたところからスタートします!
女神・カリュプソ †
トロイア戦争での栄光が嘘のように、苦難に見舞われたオデュッセウス。
相次ぐ嵐で財宝も部下も失った彼は、
やがてオギュギエという島で、女神・カリュプソに介抱されます。
たったひとりで流れ着いたオデュッセウスにとって、
カリュプソの存在はまさに救いでした。
しかし困ったことに、彼女はいつまで経ってもオデュッセウスを帰そうとはしないのです。
カリュプソがオデュッセウスをかくまった洞窟には、
美味しい食べ物に酒、温かい寝床もありました。
そんな状況で美しい女神の愛に溺れるうちに、
オデュッセウスは7年の月日を過ごしてしまいます。
編集U「7年!?」
しかしそのあいだ、オデュッセウスは故郷に残した両親と妻、
そして出征したときには生まれたばかりだった息子のテレマコスのことを想い続けていました。
カリュプソの愛から覚めつつあったオデュッセウスは、
ひとり岩場に腰掛け、生みを見つめて物思いにふけることが増えてきます。
この様子を天から見ていた神々は、
オデュッセウスに息子を殺されたひと柱の神を除き、
みな彼に同情的でした。
やがて最高神のゼウスは使いの神・ヘルメスをオデュッセウスのもとに、
女神・アテナを彼の家族のもとへと派遣しました。
アテナがオデュッセウスの家族たちを助ける一方、
ヘルメスはカリュプソを説得し、オデュッセウスを解放させます。
やっと故郷に帰ることができる、そう思ったオデュッセウスでしたが、
彼の乗ったイカダは再び荒波に飲まれ、またも別の島へと流されてしまうのです。
編集U「帰れないのか……」
海の女神が助けたことで命は落としませんでしたが、
なんと気が付いたら全裸!
さぁどうするオデュッセウス!
何度めかの漂流と過去の栄光 †
素っ裸でとある島へと流れ着いたオデュッセウス。
ひとまずは茂みに隠れ、枯れ葉で身体を覆うと、その場でひと眠りします。
編集U「メンタルがタフすぎる……!」
さて、そこにやってきたのはその島の王女・ナウシカア。
彼女は近くの川辺で侍女たちと鞠を投げて遊んでいたのですが、
彼女たちの楽しそうな声にオデュッセウスは目を覚まし、
慌てて木片や木の葉で裸体を隠すと、ナウシカアたちの前に現れます。
突然の半裸に侍女たちは慌てて走り去ってしまいましたが、
ナウシカアは動じずにオデュッセウスの話を聞き、
困っているなら、と王宮までの道筋を教えてあげました。
オデュッセウスはそのまま王宮へ向かい、
島を統べるアルキノオス王に謁見します。
ボロボロの格好で流転の身であると話すオデュッセウスでしたが、
アルキノオス王は彼の言葉使いや見事な体躯から、
彼が高貴な身分であることを見抜いていました。
オデュッセウスを必ず故郷へ送り返すと約束した王は、
宴の席にも彼を招き、吟遊詩人に何か物語を、とリクエストを出します。
すると詩人は、7年前に終結したトロイアの戦いを歌い上げ、
英雄・アキレウスやオデュッセウスに触れていきました。
人知れず涙をマントで隠したオデュッセウスでしたが、
王だけはその涙を見逃していませんでした。
歌がトロイア戦争の終盤、オデュッセウスの活躍とトロイアの陥落にさしかかると、
オデュッセウスの目からは隠しきれないほどの涙がこぼれます。
「見知らぬ友よ、そなたを故郷を帰すためにも、
そなたがどこより来た何者なのか、教えてはくれまいか」
王の言葉に、オデュッセウスは自分が何者なのか、
そしてどんな因果によっていまこの地に至ったのかを語り出すのです。
と、ここでようやっと物語はトロイア戦争終結直後に巻き戻るのです!
果たしてオデュッセウスの身に何が起きたのか!
ひとつ目退治と神の怒り †
「トロイアとの戦いの後、私は部下を連れてギリシアを発った……」
オデュッセウスはぽつりぽつりと語ります。
オデュッセウスたちは最初に立ち寄った町を襲い、
食料を奪いました。
編集U「まさかのカジュアル略奪」
早々に立ち去ろうと話すオデュッセウスの言葉を聞かず、
酒盛りを続けた部下たちは町人の逆襲に遭ってしまいます。
急いで船を出したオデュッセウスと生き延びた部下たちでしたが、
ここでゼウスがつむじ風を起こし、
彼らはロトパゴスいう奇妙な島に流れ着きます。
あまりの美味しさに記憶が失われるという、ロトの実を食べ、
部下たちはつぎつぎに故郷へ帰るという目的を忘れていきました。
編集U「完全にヤバいもんじゃねぇか!!」
危険を察したオデュッセウスは部下たちを無理やり船に乗せ、
慌てて出港すると、しばらくしてまた別の島へとたどり着きます。
そしてその島こそ、その後の苦難の原因となる島だったのです。
英語読みならサイクロプス †
島の偵察にと、12人の部下を連れて上陸したオデュッセウス。
少し進んだところに岩屋を見つけると、中には山盛りのチーズや
檻に閉じ込められた仔山羊や羊がいました。
岩屋の主がいないのをいいことに、
彼らは火を起こして肉を食べ、いくつかの肉を神々に捧げます。
編集U「盗品を捧げるってのはどうなんだ……?」
ま、まぁ当時はセーフだったんですかね……?
誰かがやってくる音に慌てて火を消した彼らでしたが、
帰って来た岩屋の主を見て凍り付いてしまいました。
そこに立っていたのは、自分たちの倍ほどもある巨人。
おまけにその顔には目がひとつしかない、
ひとつ目巨人・キュクロプス族の男だったのです。
海神・ポセイドンに船を壊され、漂着してしまった、
とオデュッセウスは嘘をついてその場から逃げようとしましたが、
キュクロプスの男はオデュッセウスの部下をふたりつまみ上げると、
そのまま地面に叩きつけて殺してしまいました。
編集U「ヒェ~」
その後もつぎつぎと部下が殺されていくなか、
オデュッセウスは船から持ってきていた酒で相手を酔わせ、
そのすきに、先端を鋭く尖らせたオリーブの生木を目玉にブチ込もうと画策します。
編集U「こっちの作戦もグロいな……!」
グロにはグロで対抗ですよ!
オデュッセウスが酒を勧めると、
狙い通りキュクロプスは上機嫌になり、オデュッセウスの名を尋ねました。
すると、機転を利かせたオデュッセウスはこう答えます。
やがてキュクロプスが酒に酔って眠りに落ちると、
オデュッセウスは部下たちとともに、火であぶっておいた生木を取り出し、
キュクロプスの目玉に深々と突き立てました。
編集U「ヒェ~」
たまらずキュプクロスが悲鳴を上げると、
遠くから「どうした!?」と別のキュクロプスの声がします。
いま仲間がやってきたら絶対絶命。
しかし、ここでオデュッセウスの策が活きます。
その叫びを聞いた遠くのキュクロプスは言います。
「ひとりで住むお前を殺すのが“
それはきっと病だな。お前の親父のポセイドンにでも祈るといいさ」
この騒ぎに、岩屋のなかの羊たちが脱走を始め、
オデュッセウスたちは羊に掴まり、
目の見えなくなった巨人の足元を駆け抜けていったのでした。
編集U「これ……、巨人が被害者じゃね?」
う~ん、完全に同意!
で、船まで逃げ延びたオデュッセウスなんですが、
部下が止めるのも聞かず、去り際にキュクロプスを煽るんですね!
「お前を殺したのは、トロイアの町の破壊者・オデュッセウスだ!」
このせいでそのキュクロプスは死ぬ直前、父である海神・ポセイドンに呪いを捧げ、
その結果、息子を殺されてキレたポセイドンの呪いがオデュッセウスに降りかかる、と!
なんか本格的に自業自得な気がしてきましたよ!
風神・アイオロスと魔女・キルケ †
さて、一行がつぎに流れ着いたのは、風の神・アイオロスが支配する島でした。
アイオロスはオデュッセウスたちを歓迎すると、
トロイア戦争についての話を聞きたがり、
彼らが語る場面のひとつひとつを興味深そうに聞いていました。
戦いについて語り終えたオデュッセウスが、故郷に帰りたいことを告げると、
アイオロスは西風を起こして船を後押ししてくれ、
さらに牛の革袋に吠え猛る何種類もの風を詰めて与えてくれました。
おかげで船は順調に進み、オデュッセウスが9日9夜舵を取ったおかげで、
ついに故郷の灯りが見えるところまでやってきました。
しかしそこでオデュッセウスは安心から気が緩み、少し眠りに落ちます。
そこに彼を心配した部下がやってくると、部下はふと牛の革袋に目をやります。
好奇心に駆られた部下が袋の口を開けると、途端に嵐のような風が吹き荒れ、
船はいつの間にかアイオロスの島へと逆戻りしていたのでした。
編集U「なんかオデュッセウスも部下もだいぶ問題あるな……!」
眠りから覚めたオデュッセウスは絶望しながらも、
正直にアイオロスに事情を話しました。
しかし、呆れたアイオロスは再び彼らを送り出そうとはしてくれませんでした。
結局自力で故郷を目指すしかなくなった一行は、
道中で再び別の巨人がいる島に流れ着いて死にかけながらも、
命からがら、アイアイエという島に到着するのでした。
キルケの館 †
島にたどり着いたオデュッセウス一行は、島の探索を始めようとしますが、
部下たちはこれまで散々な目に遭っただけに、
もうこりごりだと泣きだしてしまいます。
しかしそのままその場にいる訳にもいかないので、
オデュッセウスが率いるグループとエウリュロコスという部下が率いるグループに分かれ、
くじ引きでどちらが探索に行くことにするかを決めました。
その結果、エウリュロコスのグループが探索係となり、
彼らは涙ながらに森の奥へと進んで行きました。
編集U「なかなかに悲惨な状況だな……」
やがてエウリュロコスらはとある館を発見します。
館の外には何やら歌を歌っている女がおり、
尋ねると、彼女はキルケと名乗りました。
美味しい酒が用意してある、と誘う彼女に部下たちはついて行きましたが、
エウリュロコスだけは警戒して館には入りませんでした。
キルケが怪しい薬を垂らした酒を差し出し、部下たちがそれを飲み干すと、
彼女は部下たちを杖で打ち付け、豚へと変身させてしまいました。
編集U「!?」
これを見たエウリュロコスは急いでオデュッセウスのもとへ戻り、
ことの次第を報告します。
オデュッセウスがただちに武装を整え館へ向かおうとすると、
使いの神・ヘルメスが現れ、キルケの魔法を防ぐ方法と薬草を彼に伝授しました。
オデュッセウスが館へ着くと、キルケは再び薬を使いますが、
オデュッセウスの身体には何の変化もありません。
怒って杖で打ち付けようと飛び掛かるキルケを、
オデュッセウスは剣で叩き伏せ、部下を人間に戻させました。
ヘルメスの助言もあったおかげでオデュッセウスはキルケに騙されることもなく、
キルケも殺されるよりは、とオデュッセウスたちと和解したのでした。
そして、オデュッセウスたちはそれから1年のあいだ、
キルケの館でご馳走を食べながら過ごします。
やがて故郷へ帰りたいことを伝えたオデュッセウスですが、
それに対し、キルケはその前に済ませなければならないことがある、と言うのです。
【 続く 】
編集U「オォイここで終わりかよ!!!」
尺が足りんのですよ、尺が!!!
あとがき †
ってことで、今回はオデュッセウス帰郷編の前編でした!
すでに内容てんこ盛りすぎてヤバいですね!!
しかし例によってこれでもカット祭りですよ!
編集U「カットした前編でこれとは……!」
さぁーてこの後どうなるのか!
そこは来週のお楽しみですよ!
そしてお楽しみと言えば!
こちらも毎週のお楽しみでございますね!
そう、スターダムトークがね!!!
7月22日の大阪大会では岩谷麻優&鹿島沙希がタッグ王座を防衛しましたが、
赤いベルトの王者・花月も超強豪のバイパーを下し、見事に初防衛!!
決して大柄ではないというのに、
100キロ超級のバイパーを担ぎ上げる花月の怪力はマジでヤバい!!
しかし!
そんな花月に挑戦するつぎの挑戦者が岩谷でございますよ!
2度目の赤戴冠目指して頑張れ岩谷ィィーー!!
注目の王座戦は8月12日、後楽園ホールにt【編集デスバレー】
編集U「尺ないわりには喋ったな!!!」
ち、ちなみに……、バイパーの顔が青いのは、花月の毒霧のせい、です、よ……!クスィーッ
【待て、次回!】 †
コラムで取り上げてほしいキャラ、行ってほしい特集はいつでも募集中! 「この騎士ってどんな活躍したんだろう?」 「この妖精って元ネタあるのかな?」 「SRSと編集Uの考える○○ベスト5ってどんな感じ?」 などなど、『乖離性』で攻略に関係ない疑問があれば当コラムのコメント欄へ書き込んでください! SRSが可能な範囲で調べて取り上げます! 皆さまのコメント、お待ちしています! |
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参考文献 †
楠見千鶴子(2001)『ビジュアル版 ギリシア神話』 講談社.
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トロイのアレですよ!智謀のオデュッセウス!!【垂直落下式しゃれこうべライターM】
トロイと言ったらアーレ! ということで、ソレの話ですよ!
ギリシア英雄譚も面白いですよね~!
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