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編集部コラム/【最終回】パンプキンムーン10番勝負!〜さらば愛しき『テラリア』よ〜

本日の書き手:ドM男性ライターY

01

 ──ナースちゃん……お願いだ、そこをどいてくれ! 僕はどうしても行かなくちゃいけないんだ!

「やめたまえ、Yくん」

 あッ、あなたは! 冷酷担当編集Tさん! ちょうどよかった、ナースちゃんに止められて困ってたところなんです。こんなのかすり傷だってのに……。ねぇ、Tさんからも言ってくださいよ! 僕なら大丈夫だって!

「……Yくん、これ以上『テラリア』に触れてはならない。ナースちゃんの言うことを聞いて、部屋でおとなしくしているんだ」

 え? やだなぁ、Tさんまで何を言ってるんです? それじゃあコラムが書けないじゃないですか。締め切りだって近いんだ……そうそう! 今回はですね……、

「聞こえなかったかね? では繰り返す。これ以上『テラリア』に触れてはならない。そのiPhoneを置いて病室に戻るがいい。これは君のためでもあるのだ」

 ……そんな、なぜですTさん!? 僕はまだまだ戦えます! ほら見て下さいよ、アイテムだってもうバッチリ揃えているんだ! これならきっといいコラムが書けるに違いないんです! それに来週以降のネタだっていっぱい準備して……!

「このままじゃ、その来週が来ないんだよ、Yくん。君の身体は、君自身が思っているよりはるかに悪化している。直ちに処置が必要なのだ。このまま『テラリア』を続けては、今後一生コラムが書けなくなる可能性すら……」

 でも! ……それでも、僕は『テラリア』のコラムが書きたいんです! ほら見て下さいよ、このコメント欄! コラムの更新を楽しみにしてくれている読者のみんなが、こんなにたくさんいるんだ! いやたくさんは言い過ぎましたかも、けっこういる……いや、まあまあ……そこそこ……わずかながらいるんだ! ……きっといるんだ! 何人かは! 僕には彼らを裏切ることなんてできません! お願いです、僕に『テラリア』をやらせてください! そして、コラムを書かせてください!

「……どうしても、というのかね? もう二度と……コラムが書けない身体になるのに?」

 承知のうえです!

「……わかったよ。そこまで言うのならやってみるがいい。やれやれ、これが若さというものか……」

Tさん……。ありがとうございます! きっと、最高のコラムを書いてみせます! 僕の、最後の力を振り絞って……!

パンプキンムーン、リベンジ!

 
 ……ふっ、柄にもなく恰好を付けてしまった。

 だけど、やると決めたらやるのが男ってヤツだ。そうだろう?

 そして、これが最後ならば、やるべきことは決まり切っている。

 それはもちろん、パンプキンムーンをおいてほかにはない。

 なお、パンプキンムーンとは、パンプキンを素材にしてパンプキンメダルを作成、夜に使うことで最終的にパンプキングと戦うことができるというイベントのこと。相変わらずパンプキンがゲシュタルト崩壊しそうになるぜ……!

 僕は過去にパンプキンムーンには何度も挑んでいる。しかし、まったくと言っていいほど歯が立たず、撃沈。パンプキンムーンはWAVE15まであるとのことがだが、WAVE7で出現するパンプキングを倒す前に朝が来てしまい、逃げられてしまっていたのだ。

02
↑超絶クールに去っていくパンプキングさん。殺るか殺られるかというよりは、時間との勝負というほうが正しい。

 ひょっとしたら、WAVE15までは、僕の腕ではいけないかもしれない。

 でも! これで最後ならば、せめてヤツを! パンプキングを! ヤツが華麗に朝帰りをキメる前に、ボコボコにしてやりたいんだ!

 たとえ身体に負担をかけたとしても、最後に、これだけはやらなくちゃいけないんだ……っ!

ROUND1

 もう出し惜しみをするつもりはない。持てるすべての力を振り絞り、パンプキングを引っ張り出しておいしく煮付けにしてやる所存です!

 ご覧あれ! これが、僕の技術の粋を尽くしたカボチャタオースVRマキシマ・オメガプラスだっ!

99
初代カボチャタオースをベースに、ジャングルテンプルから盗掘入手した“ほのおのワナ”と“ヤリのワナ”、“つよいダーツのワナ”を追加。“スパイクボールのワナ”の数はなんと2倍に(当社比)! 

03
↑さらに、かつて惨敗を喫したときには持っていなかった、“しにがみのカマ”、“フロストヒドラのつえ”などなど、強力な武器がてんこもり! その殲滅力は従来の比ではないに決まっている!

04
↑すぐに勝負をキメてやる! こいやああああっ!!!!!!

05
↑WAVE5。華麗に去っていくイビルウッドさん。急な腹痛かな?

 ……は……? いやいやいやいや! まだWAVE5よ? なんでもう朝が来てるわけ!? 

 前に挑戦したときは、今回ほど装備が充実していないにも関わらず、WAVE7までいってたのに……。だが……、あの時分、僕の身体はここまで蝕まれてはいなかった。

 くっ……! 身体さえ万全ならば、こんなヤツらに引けを取るハズないのにっ……!

ROUND2

 
 だがしかし。弱音を吐いている場合じゃあない。これが、僕が『テラリア』をプレイできる、最後の機会なのだから……! その強い想いが通じたのか、ふたたびパンプキングに出会うことに成功! 

06
↑待ちかねたぞ、パンプキングっ! さあ、心ゆくまでやり合おうかっ……!

07
↑またも逃げ去るパンプキング。出会って4秒でこの仕打ちとは……。 某オトナ映像作品の人気シリーズじゃねぇんだよコノヤロウ!

 はい、朝チュンいただきましたーーーっ!

ROUND3

 ふっ……パンプキングのヤツめ。以前とは見違えるほどの力を手にした僕に、恐れをなしたと見える。手負いの人間ひとりにてこずっているようでは底が知れるね。所詮はデカいカボチャに過ぎないってことなんだろう。

 そんなこんなで、今回もWAVE7まで到達! さあ、今度こそ、そのカボチャ面を叩き割ってくれ……、

0809

↑!!!!!!!!!!!!!!!!? えっ? 一撃でこれだけ減るの……?

 なんて重い一撃っ……! 冷静に考えたら、パンプキングとマトモと戦うのって、これが初めてだった。

 オーケー。わかった。ちょっと待て。ぼ、暴力はいけない……。

 なーんてな! 油断しているうちにこっちが優勢だあああっ!!!!

10
↑こちらもかなりダメージをもらったが、ついに、ついに! あと少しでパンプキングを倒すことが……っ!!!!

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↑お客様、お帰りでーす。

 おいいいいいいいいいっ!!!!!! マジかよカボチャ野郎っ!!!!

 お前呼ぶのもタダじゃねえんだよっ! 素材集めけっこう面倒なんだって!!!! 

 そこはさ、ほら、病人をいたわるとか、その……わかれっ!!!!
 

ROUND4〜8

 あと一歩。あと一歩だったんだ。にも関わらず、ROUND4〜8は、いずれもWAVE5までもいかないという惨めな結果に……!

 僕は焦ってなどいない。戦力も万全、作戦も完璧だ。ということはつまり、冷酷編集Tが裏で手を回しているとか、世界が僕を勝たせないようにしているとか、なんかそういうのに違いないのだ。

 しかし、このままではラチが明かない。僕はここで、WAVE7以降を攻略できない原因として、モンスターのスポーン(敵が出現するor沸く)について本気出して考えてみた。
 

なぜ勝てないのか

 パンプキンムーンのモンスターたちは強力ではあるが、正面から殴り合って勝てない相手ではない。それなのに負けてしまうのは、はじめのほうに述べた通り、ゲーム内時間で朝が来るとパンプキングが逃げ去ってしまうから。確かに、僕の雑魚処理速度が遅い可能性は十分にあると思うが、それ以前に、どうにもモンスターのスポーンが安定しないような気がするのだ。

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↑とくに、WAVE3になると、急激に敵が沸かなくなる気がする。

「おかしい。作戦も使用武器もパーペキなはずだ。まったく、なにが問題なのか……」

 そんな折り、ふとマップを見た僕は、スポーンが安定しないことについて、ある仮説に辿り着いた。

 ひょっとして、カボチャタオースVRマキシマ・オメガプラスがある地形が原因なんじゃ?

13
カボチャタオースVRマキシマ・オメガプラスの周辺。

 谷型にくり抜いた地形だが、冷静に考えると、広すぎる気がする。
 
 そ、そうかっ! つまりさ、敵が遠くに沸いてから、僕のほうに来るまで時間がかかるから、結果的に連中を倒すのが遅くなっちゃってるんだ! 

 そもそも、トラップ(カボチャタオースVRマキシマ・オメガプラス)の近くに敵が沸いてくれれば、おびき寄せるまでもなく、可及的速やかに爆発四散してくれるに違いない。

 そうと決まれば話は早い。さっそく工事開始だっ!

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↑ビフォー&アフター。敵をスポーンさせたい場所をカボチャタオースVRマキシマ・オメガプラス周辺にすべく、周囲をブロックで囲いまくった。色が統一されてない? いんだよ、細けぇ事は!!

 これぞ、情け無用のパンプキン・コロシアム

 この中に閉じ込められたが最後、僕の華麗なるフルバーストによってギチョンギチョンにされること必至!

ROUND9

 それではいってみよう、ROUND9! こいつで仕舞いにしてや……、

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↑ちょっと待って! コロシアムの外にしか敵が沸かないんですけど!!!!

 当然だが、敵がコロシアムを自由に出入りできるようになんて、作っているわけもない。

 倒すべき敵が外にしか沸かないという時点で、このコロシアムは欠陥品の烙印を押されてしまった形になる。

 ううう……、ブロックを厚く積み上げるのに、どれだけかかったと……!

 僕は泣く泣く完成したばかりのパンプキン・コロシアムを解体するにいたったのだった。

 余談だが、その後、状況を好転するべく“殺戮のジェノサイド空中要塞(出張版)”とか、“ハイパー縦列テレポーターズ”とか、色々試行錯誤してみたものの、結果は伴わず。

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↑左が“殺戮のジェノサイド空中要塞(出張版)”、右が“ハイパー縦列テレポーターズ”。いずれも残念な結果にしかならなかったので、詳細は割愛だ!

決め手は、どちらに沸きやすいか

 どうすればいい……、モンスター共は僕をあざ笑うかのように明後日の方向に沸きやがるし……。

 あのな、定位置に礼儀正しく出現してくれればな、僕だってカンタンに倒せるんだよ!!!! 

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↑せっかく建造したパンプキン・コロシアムは見るも無惨な姿に。

 だが、この無惨な失敗作こそが、僕にヒントを与えてくれた。

 コロシアム(跡地)は、右のカベのほうが高いせいなのか、そういえば左のほうからしか敵がやって来ない。=左のほうからしか敵が沸かなくなっていたのだ。

 つまり、それって……、

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↑このようにカボチャタオースVRマキシマ・オメガプラスに陣取って戦う必要は、皆無っ!

ROUND10

 つまり、今回の最適解は、これだっ!!!!

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↑敵がやって来る方角に陣取り、その方向を向いて待機&待機っ!

 敵の攻撃が本格化するのはWAVE4以降。ここにいたるまでは、いかに敵を効率的に沸かせ、確実に処理していくかを考えるべきだったのだ……!

 この考えはドンピシャ! いままでより明らかに早くWAVE7以降の突入に成功した!

22
↑今回は時間があるんだ。じっくりと相手をしてやろう……!

 そして死闘の果て……、ついに、ついに、ついにィっ!!!!!!

23
↑撃破っ!&初のWAVE9に突入ぅぅぅっっ!

24
↑パンプキングからはスプーキーランチャーをドロップ!

 いやほおおおおおっ! やった! 長かった……ようやく! ようやくつぎのステップに進むことができたぞっ!!!!!!

25
↑トントン拍子でWAVE10までも! だが……、

 つぎの瞬間、まさかの朝チュンが到来っ……!

 計10Round。

 僕の心は、「勝つまでやれば負けはしねえっ!」とおとなげないことを叫んでいた。

 だが、僕の身体はウンともスンとも言えないほどに、疲弊しきっていた。

 気合いだけでどうにかなるフェイズは、とうの昔に超えていたのだ。

 こうして、僕のパンプキンムーンへの挑戦は、ひとまずの幕を閉じたのだった……。

最後に

 けっきょく、最終WAVEまではいけなかった。それは確かに心残りだ。

 でもさ、なんだかんだで、パンプキングをボコボコにすることはできた

 途中「こんなのどう処理したら朝までに倒しきれるんだよムリゲーすぎるだろ!」って思ってたけど、ない頭でも色々とひねってみたら、事態は好転した。

 完全に満足のいく結果ではなかったけれど、それでも、ボンクラな僕にしては及第点ってとこだと思う。というか、思いたい。

 そして、読者の皆様、いままで、本当にありがとうございました!

 いつもいつも、僕ひとりでは絶対に気付けないことを教えてもらえたり、暖かいコメントに励まされり、あと、翌週のネタをいただけたり……、なんとかやってこれたのは、間違いなく皆様のおかげです。

『テラリア』のコラムはこれで終わりになってしまいますが、またどこかでお会いできること、楽しみにしています。
 
 改めまして、本当に、本当に、ありがとうございましたっ……!!!!!!

後日談

――その後の容体は?

「……へへっ、やっぱりTさんの言う通りでしたよ。もう、思うように動かないんです、指が。バカだなぁ、僕。あのときTさんやナースちゃんの言うことを聞いてりゃ、こんなことには……」

――後悔していますか?

「…………。後悔していないと言えば、ウソになります。それでも僕は、みんなにコラムを届けたかった。『テラリア』というゲームを愛するすべての人に、僕のコラムを見て、少しでも笑ってほしかったんです」

――今後の予定は?

「当分はリハビリが続くと思います。主治医の先生の話じゃ見立ては五分と五分、回復しても当分は後遺症に苦しむそうです……。また書けるようになるかはわからないし、書けるようになったとしても、その頃に『テラリア』wikiが残っているかはわからない。それでもこの仕事を続けている限り、『テラリア』コラムの読者の皆様が、また僕の文章を見てくれる可能性はあると思うんですよ。だから僕、リハビリを頑張ります。またいつかどこかで、みんなに笑ってもらえるコラムが書けるように……」

――最後に、読者の皆様にメッセージを。

「コラムの原稿でもお別れを言ったので恥ずかしいんですが……(笑)。えー、『テラリア』コラムを読んでくださった皆様、いままで本当にありがとうございました! 今回はいったんお別れになりますが、今生の別れではありません! いつかこの




















突き指

を克服できる日が来たら、また皆様の前に帰ってきます!!」

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